この家具、双様机と言います。座り机とキャスター付き縦長ワゴンの二つの顔を持ち、好きな場所に移動して、文机として使用することができます。言ってみれば「移動式書斎」。日本の手狭な住宅事情にマッチした家具と言えるでしょう。この双様机を製作したのは、小型家具などの製作所である豊岡クラフトさんです。

双様机が完成ました。移動式書斎です。

  • (Twitter 豊岡クラフト@toyookacraftより引用)

投稿された動画の最初のシーン、古風でシンプルな文机が置いてあります。スッと登場した男性の手が机の天板部分を軽く持ち上げると、あ~ら不思議。縦長ワゴンに変身。その動きのスムーズなこと、そしてフォルムに無駄がなく美しいこと! フォロワーたちの賞賛の声を紹介しましょう。

「う、美しい」「まさに日本の技術 素晴らしいです」「わ~。いい感じにコンパクト」「凄ーい。日本人発想の便利なモノですね! 」「男の子キラーな家具! 」「ぴたーってハマるのが見ていて気持ちいい…」など。多くのフォロワーが手放しに賞賛していますが、木製でコレを作るのは、かなり難易度が高いのではないでしょうか。 豊岡クラフトの山崎さんに製作のご苦労や工夫などについてお話を伺いました。

■豊岡クラフトの山崎さんに聞いてみた

……なぜこのような移動式書斎を作ろうと考えたのでしょうか?

弊社商品には、住宅事情を考慮して、折りたたみができる商品がいくつかあります。それらの商品には「限られた住宅スペースにおいても満足のいく木製品を」というコンセプトが込められています。双様机もそのような考えに基づいて作りました。

……双様机を作るうえで苦労、工夫した点は?

文机で使う時とワゴンとして使う時、いずれにおいても違和感のないデザインを実現すること、可動部の設計、使用部品の選定などですね。

……今の時代に合わせた改善などもしていくのでしょうか。

若いスタッフの提案で、現代の生活様式によりマッチするであろう、椅子/PC対応とした「双様デスク」を開発しました。

……ユーザーなどからの反響で印象的な感想はありましたか?

実物を前に、折りたたみの様子をご覧になった際に、驚かれる方が多いです。また、この商品に限りませんが、細部に至るまで手作業で丁寧に仕上げていることもあり、実際に手に取ってみて、手触りやその雰囲気が気に入り、ファンになってくださる方々が多いです。

▼双様机が完成ました。移動式書斎です。