Googleの無線LANルーター「OnHub」のサポートが2022年に終了する。ファームウェアの更新が止まるだけではなく、終了後はWi-Fi設定を変更できないど継続した利用が不可能になる。OnHubユーザーに対してGoogleは、Google Storeにおいて「Nest Wifi」を40%オフで購入できる特別ディスカウントコードを提供する。
OnHubは2015年8月にTP-Linkと共同で開発した初の製品が米国で発売され、さらに同年10月にASUSとの製品が登場した。ハードウエアメーカーとのパートナーシップによる製品化はNexusシリーズのスマートフォンと同じ開発手法だったが、アプリ開発のテスト用という色合いが濃かったNexusスマートフォンと異なり、OnHubはコンシューマを意識した製品になっていた。Googleのサービスやデバイスの利用に欠かせない無線LANを簡単に設定・管理できる設計、デザインへのこだわりが現れており、翌年のMade by Googleへと続く製品だったと言える。
主なスペックは、2.4GHzと5GHz帯をサポート、WiFi規格はIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応。Bluetooth Smart Ready、Google Weaveもサポートするなど、家電へと広がり始めたスマートデバイス市場への対応を見据えた製品だった。ASUS製のOnHubは本体上部で手を振って特定のデバイスへの帯域幅を優先させるWave Control機能を備えていた。
サポートページにおいてGoogleは、OnHubのサポートを終了する理由として、OnHubが登場してから6年間の「多くの変化」を挙げている。OnHubデバイスは2022年12月19日まで機能し続けるが、その間に機能追加やセキュリティアップデートは提供されない。そのためGoogleは、すぐに最新のファームウェアへアップデートするようユーザーに呼びかけている。そして、2022年12月19日からGoogle HomeアプリでOnHubを管理できなくなり、Wi-Fiネットワークの設定変更、Wi-Fiへのデバイスの追加、スピードテスト、GoogleアシスタントによるW-Fiネットワーク操作といったことをユーザーは行えなくなる。
OnHubユーザーが40%オフのディスカウントコード(有効期限は2022年3月31日まで)で購入できるNest Wifiは、メッシュWi-Fi(IEEE 802.11s)に対応。Nest Mini相当の機能を内包しており、Googleアシスタント搭載スマートスピーカーとしても利用できる。2.4GHzと5GHz帯に対応、IEEE 802.11a/b/g/n/ac、802.11.k/vクライアントローミングをサポートする。