新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を抑制するため、安倍晋三首相は4月7日17時過ぎに政府の対策本部で、特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を出した。首相官邸はこのあと同日19時より、安倍首相の記者会見をTwitterやYouTube、Instagramでライブ配信する。スマートフォンからの視聴も可能だ。

  • alt

安倍首相は政府の対策本部で、「新型コロナウイルス感染症は肺炎など重篤な症例の発症頻度が相当程度高く、国民の生命および健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあり、感染経路が特定できない症例が多数に上り急速な増加が確認されている。医療提供体制もひっ迫してきている」としたうえで、「全国的かつ急速なまん延により国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある事態が発生したと判断し、特別措置法に基づいて『緊急事態宣言』を発出する」と述べた。

緊急事態宣言の効力が生じるのは、4月7日から5月6日までの1カ月間。対象となるのは東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県。

なお、安倍首相は4月6日に実施した、緊急事態宣言の検討状況についての会見の中で、「日本では、緊急事態宣言を出しても、海外のような都市の封鎖は行わず、そのようなことをする必要もないというのが専門家の意見だ。電車などの公共交通機関も動き、スーパーなども引き続き営業いただくなど、経済社会活動を可能な限り維持。密閉、密集、密接の“3つの密”を防ぐことなどによって、感染拡大を防止していくという、これまでの日本のやり方には変わりはない。これを一層強化、そして徹底をお願いする。対象となる地域の皆様には、冷静な対応をお願いしたい」と述べている。