東京2020組織委員会はこのほど、東京2020オリンピック聖火リレー聖火到着式の概要および聖火特別輸送機“TOKYO2020号”のデザインを発表した。

  • 聖火特別輸送機“TOKYO2020号”のデザインが発表された

聖火は2020年3月12日にギリシャの古代オリンピア市で採火。ギリシャ国内の聖火リレー後、3月19日にアテネのパナシナイコスタジアムにて引継式を行い、3月20日に聖火特別輸送機で宮城県の航空自衛隊松島基地に到着する予定となっている。

聖火特別輸送機には、東京2020組織委員会代表として、共にアテネ2004大会に出場した柔道の野村忠宏さんとレスリングの吉田沙保里さんがアテネから同乗。松島基地へ到着後は聖火を格納したランタンを持って降機する。また、到着後には聖火到着式を開催し、宮城県石巻市、東松島市、女川町の子どもたちも参加するとのこと。

  • アテネから聖火を運ぶことについて意気込みを語る(左)野村忠宏さんと(右)吉田沙保里さん

アテネ2004大会で史上初の3連覇を達成した野村さんは「オリンピックのシンボルである聖火をギリシャから日本に運ぶ役を拝命し、大変光栄に思う」とコメント。「オリンピックの時は試合の事しか頭になかったが、ギリシャは思い出深い地」と感慨深げに述べ、「はじめてのオリンピックであるアトランタで聖火ランナーのモハメド・アリさんを見て興奮した覚えがあるので、その聖火を持ち帰るのはアスリートとして誇りに思う」と語った。

同大会で金メダルに輝いた吉田さんは「アテネが初めてのオリンピックだったので思い出に残っている。その場所から聖火を日本に持ってくるという大役を務めさせていただき、嬉しく思う」とコメントした。

イベントでは聖火を輸送する特別輸送機“TOKYO2020号”のデザインも発表され、日本航空の赤坂祐二社長と全日空の平子裕志社長が登壇し、デザインが施された模型が披露された。

  • JALとANAの両社長により模型が披露。輸送機にはボーイング787-8型機が使用される

赤坂社長は「デザインは神聖な感じで素晴らしい。ANAと協力しながら、このミッションを達成したいと思う。東京2020を盛り上げるよう頑張りたい」と述べ、平子社長は「躍動感のあるデザイン。共同輸送を行うのは初めての事で、オリンピックのエンブレムを挟んでJALとANAのロゴが横並びになるのは新鮮。オールジャパンの体制で聖火を安全確実にお運びする」と意気込みを見せた。

  • 公式アンバサダーのサンドウィッチマンと全日空の平子社長(中央左)と日本航空の赤坂社長(中央右)