空港での手荷物、貨物搭降載業務などのグランドハンドリング業務を行うJALグループのJALグランドサービスが、作業者の身体的負担の軽減と生産性の向上を目的としてパワードウェアを20着導入。羽田空港と成田空港で、それぞれ10着を業務に活用している。

  • 着るロボット - JALのパワードウェアとは?

    グランドハンドリング業務にパワードウェアを導入

パワードウェア導入の背景には、旅客需要の拡大により手荷物や貨物の取り扱い量が増える一方、生産年齢人口の減少などを背景とした人手不足が懸念されており、また社員の身体的負荷や蓄積の軽減、生産性向上に取り組もうという意図がある。

  • 現在、羽田空港と成田空港のハンドリング業務で活用されている

今回導入されたパワードウェアは、奈良県奈良市に本社を置くATOUN(アトウン)社の「ATOUN MODEL Y」で、腰をサポートする着用型ロボット。第8回ロボット大賞のサービス部門で優秀賞を受賞しており、本体はカーボン樹脂フレームを採用し重量はリチウムイオンバッテリーを含む4.5kg。稼働時間は1回の充電で約4時間となっている。

  • 「現場の要望、発展性、ATOUN社の経営理念という点から導入を決めた」というJALグランドサービスの中村社長

  • 「パワードウエァで年齢、性別にとらわれないパワーバリアレス社会の実現を目指している」というATOUNの藤本社長

JALグランドサービスでは、手荷物を取り扱うソーティング場でのベルトコンベアからコンテナへの積込作業や貨物倉庫内での貨物の取り扱い作業での活用が想定されている。

  • 腰をサポートするパワードウェア「ATOUN MODEL Y」

  • バックパックのように着用し、使用時にスイッチをオンにする

今後は、ATOUN社と協業して次世代モデルの開発も検討しており、力の差に左右されず働ける「パワーバリアレス社会」の実現を目指していくという。