狂言師の野村萬斎が31日、東京・六本木ヒルズで開催中の第31回東京国際映画祭で上映されたドキュメンタリー番組『野村三代パリに舞う~万作・萬斎・裕基、未来へ~』(WOWOW 11月11日 18:30~)のワールドプレミアに登場した。

野村萬斎

同番組は、2018年9月に野村万作、萬斎、裕基の親子三代に密着し、フランス・パリで"狂言師・究極の舞"といわれている「三番叟」を日替わりで披露するという舞台に挑戦した模様や、芸の伝承に真正面から向き合おうとする彼らの闘いに迫るドキュメンタリー。

上映後に行われたトークショーで野村は「無形の文化である我々の芸が映像化されることで、形となって残ることがうれしいですね。でも、色々なものが残ってしまうというのはヤバイのかもしれない(笑)」と感想を述べた。

野村は、2020年開催の東京オリンピックで開会式・閉会式のチーフ・エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任。これについて「料理に例えるとレシピと一緒で、変わらないんです。でも時代時代によってお客さんは違うし、それに合わせてアップデートしていくことが大事。とはいえ、精神性をどううまく伝えるかが一番重要なんです。そのために中身をうまく現代的に伝えることが必要だと思います」と語った。