1月に紹介したように、AMDは2月12日(米国時間)にデスクトップ向けのRyzen APUとして2製品(Ryzen 5 2400GとRyzen 3 2200G)を出荷開始する。これに先立ちAMDよりRyzen APUの評価キットが届いたので、まずは「開封の儀」ということで簡単にその模様をお伝えしたい。

相変わらずでかい箱で届く

パッケージは相変わらず巨大(Photo01)である。蓋を開けるとカバー(Photo02)に覆われた下に、これだけのものが収まっていた(Photo03)。まずCPUであるが、Ryzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gが両方用意された(Photo04)。

  • Photo01:実測でW41cm×H22cm×D36cm。まぁRyzen 7 1800Xの時の木箱よりはマシ

  • Photo02:"Ryzen+Vega"という2大ブランドを強調するかのごとき

  • Photo03:手前のUSBメモリ、何か良いもの(謎)でも入っているのかと思ったら、単に空の4GB USBメモリだった。欧米のメディアにはこの評価キットをそのまま進呈することもあるようで、そうしたメディアへのGiveaway向けと思われる。今回はそのまま返却することになる(苦笑)

  • Photo04:パッケージサイズそのものは、Wraith Stealth/Wraith Spireが付属したRyzen 3/5と同じサイズ。ただ上部が銀色でVegaのロゴが入っている点が異なる。とはいえ、結構目立つので棚にあっても見間違いはなさそうだが

Ryzen 5 2400G(Photo05)、Ryzen 3 2200G(Photo06)のどちらにもパッケージにCPUクーラーとしてWraith Stealthが同梱されていた。一応スペック的にはWraith Stealthでも65Wまで対応可能だが、Overclock動作などでは結構苦しくなるはずで、その場合はWraith Spireなりサードパーティの冷却ソリューションを使え、ということかもしれない。

  • Photo05:Ryzen 5 2400Gは65W TDPなのでWraith Spireかな? と思っていただけにちょっと意外である

  • Photo06:こちらも同様

ちなみに今回のキットに入っていたのは評価用のES品ではなく、量産品そのままであった(Photo07)。面白いのは、CPUと一緒にケースなどに張るシールが提供されるのだが、Ryzen 5+Vega GPU、もしくはRyzen 3+Vega GPUという風に2枚セットになっていたことだろうか。ちょっと張る場所を考える必要がありそうだ。

  • Photo07:そんなわけでVegaのシールが2枚あるのだが、1枚だけ並べてみた。OPNは製品のそれである。ところで"(c)"が2016年になっているのは興味深い

評価用マザーはGIGABYTEのAB350N-GAMING WIFI

さて、これと組み合わせるマザーボードであるが、今回はGIGABYTEのAB350N-GAMING WIFIが提供された。これ自体は2017年6月に発表されていたから別に新しいというわけではないのだが、BIOSがRyzen APUに対応したT20f(2018年1月22日付)のものに更新されているのが通常と異なる。

  • Photo08:X370ではないが、Mini-ITXのフォームファクタならB350でも十分だろう

AB350N-GAMING WIFIそのものはそれほど珍しい構成ではなく、必要最小限のものがきちんと用意されている印象である(Photo09)。このサイズで802.11ac WiFi+BT 4.2を搭載しているのも凄いが、設置場所が足りないためか縦に実装されている。M.2コネクタにいたっては表面での実装を諦めて基板裏面実装になっている。

  • Photo09:配置に苦しんだようで、ATX 12Vの8pinコネクタがとんでもない位置に

バックパネル(Photo10)のI/Oも充実しており、USBポートだけで10個ある。Mini-ITXとしては十分だろう。電源はIR(International Rectifire:現在は独Infineonの傘下)のデジタルPMICを利用した6wayである。これもRyzen 5/3には十分すぎるだろう。なお稼動させると、こんな具合(Photo12)に激しく光るのがいかにもGaming Motherboardであった。

  • Photo10:未だにPS/2 キーボード/マウスコネクタがあるのも凄い。その右にあるのはWi-Fiのアンテナ端子

  • Photo11:マザーの空き面積が足りないので、これ以上電源部を増やすのも難しい印象である。むしろよく6wayも用意できたな、という感じでもあるが

  • Photo12:"Surround Lighting"だそうで、同社のRGB Fusionソフトウェアを使うと好みの色に変更することも可能だそうだ(今回は面倒なので何もしておらず、なので赤で激しく光っている)

ということで開封から動作までの一連を紹介した。ちなみにPhoto03に出てきたメモリモジュールはG.SkillのFLARE X F4-3200C14D-16GFXである。

こちらはオーバークロックメモリで、1.35VでDDR4-3200 CL14動作が可能な8GB DIMM×2の構成であるが、今回は定格動作で確認をしたかった関係でこちらは利用していない(ので写真は無しである)。

今回はまずはパッケージの紹介、ということでレビューの方はもう少々お待ちいただきたい。