――いつかその動画が公開されることを期待しつつ、楽曲についてのお話を伺います。最初に「恋のヒミツ」を聴いたときの感想はいかがでしたか?

山田「ちょうどアーティスト写真の撮影の日に初めて聴いたのですが、それまではパンクっぽい曲になると聞いていたので、最初の感想は『あれ? パンクじゃない』でした(笑)。すごく可愛くて、爽やかな恋愛ソングで、自分の引き出しにはない曲だったので、最初はちょっと不安も感じたのですが、それ以上にワクワクのほうが強く、早くこれを自分の声で歌ってみたいと思いました」

八木「4人で輪になって聴いたんですけど、自然とみんなが身体でリズムを刻んでしまうようなすごくテンポのよい曲だったので、私も早く歌ってみたいと思いました。最初は、とにかく可愛い曲だと思ったのですが、あらためてじっくり聴くと、すごく様々な感情が含まれた深い曲だなって思いました」

――実際に歌ってみた感想はいかがでしたか?

水谷「すごく素敵な曲なんですけど、いざ自分でそれを表現するとなると、難しさやもどかしさを感じました。印象に残っているのは、2番のAメロが1番と違ってアレンジも静かめな感じになっているので、そこに情感を込めて歌ってほしいというディレクションをいただいたことですね。テンションがすごく上がっているときもあれば、少し切なくなってしまうこともあるという、女の子の気持ちのギャップを歌った曲だと思ったので、そのギャップをしっかり表現したいと思いながら、レコーディングに挑みました」

小倉「『恋のヒミツ』は、内に秘めた乙女心、恋心といった、ピュアな女の子の気持ちを歌っている曲だと思うのですが、私は、好きなら好きって、けっこうストレートにいってしまうタイプなので、内に秘めた感情をどのように表現すればよいかを考えながらのレコーディングでした」

山田「私も小倉ちゃんと同じタイプなので、繊細さやもどかしさをどのように表現すればよいかで、自分の中でもすごく迷いがありました。曲の中に3カ所、タイトルにもなっている『恋のヒミツ』というワードがあって、その一番最初の部分を自分が担当させてもらっているのですが、曲中でも最初だし、ソロで歌うのも最初のところだったので、そこにはすごくこだわらせていただきました。それこそ、OKをいただいているのに、もう一度やらせてもらったぐらい、可愛い女の子の気持ちにこだわって表現してみました」

八木「歌詞でいうと『今隣に座ってる君も同じ気持ちなのかな?』という部分が、個人的にすごく好きなんですよ。恋の歌なので、距離感に注意しながら歌っているのですが、この歌詞のところが、物理的にも、一番近づいているんじゃないかと思って歌っています。なので、聴いていただく方に、私たちが本当に隣りにいるかのように感じてもらえたらうれしいです」

――ちなみに八木さんと水谷さんはどちらのタイプですか?

八木「私は、内に秘める、それこそ『恋のヒミツ』タイプですね(笑)。ただ、『恋のヒミツ』の中の女の子は、内に秘めながらも、少しわがままな部分が見え隠れしている感じなので、この曲を歌うことによって、自分が秘めていたものが、少しずつ引っ張り出されているようなところもあるんじゃないかと思っています」

水谷「たぶんメンバーの中では、私が一番、内に秘めるタイプで、どちらかと言うと、内に秘めて、さらにモヤモヤするタイプなので、すごく歌詞とも共感できるところが多く、気持ちを乗せて歌うことができたと思います」

――内に秘めた「恋のヒミツ」ということですが、逆に、ヒミツにしていたけどバレてしまった、みたいな経験はありますか?

八木「子供のころ、『お子様ランチ』が言えなかったのを、人とお話をしているときに、つい口にしてしまって、ちょっと恥ずかしい思いをしたことがあります」

――「お子様ランチ」が言えなかったというのは?

八木「『お子様ランチ』のことを『おこさらまんち』みたいにしか言えなくて、ちょっと恥ずかしい思いをしていたんですよ。だからずっと隠していたんですけど、思わず自分から口にしてしまって、一人で赤くなっていました(笑)」

山田「家族が携帯電話を勝手に見るので、パスコードを設定していたんですけど、それが自分の誕生日だったので、すぐにバレたことがあります……」

――それは一番ダメなやつですね

山田「家族なので、すぐにバレちゃいますよね。なので、今は絶対にわからないようなすごく複雑な数字にしています(笑)」

――「恋のヒミツ」ではミュージックビデオも撮影されていますが、撮影はいかがでしたか?

山田「ミュージックビデオでは、『恋のヒミツ』という曲を、歌だけでなく、自分の表情や仕草で伝えなければならないのですが、これまでにあまり経験がなかったので、すごく難しかった反面、すごく楽しかったです。これまで、歌と映像は、自分の中ではまったく別のイメージだったのですが、今回の撮影では、バックに流れている歌がすっと自分の中に入ってきて、自然と噛み合ってきたので、表情などもすごく素直に表現できているのではないかと思っています」

八木「ミュージックビデオの撮影は生まれて初めての経験だったので、すごくドキドキしながら現場に入りました。被写体として、表情を作ったり、笑顔を作ったりするのがとにかく不慣れなので、あまり上手に笑えなかったらどうしよう、ぎこちなくなってしまったらどうしよう、みたいな感じで、映像ができあがるまでは本当に不安が大きかったです。でも、できあがった映像を観たとき、奈都美さんとチェキを撮りあったり、みんなでフリスビーをやったりしているシーンがすごく楽しそうだったので、すごく安心しましたし、それと同時に、本当にメンバーに支えられているなって感じることができました」

水谷「私もミュージックビデオの撮影は初めてで、構成表などを見ながら、いろいろとイメージしていたのですが、実際にできあがった映像は、自分がイメージしていた以上の、すごく素敵なミュージックビデオになっていました。私はまだ、自然と表情が出てくるという域に達していないので、撮影中は本当に必死でした(笑)。ダンスのシーンは、奈都美さんが考えてくださった振りをもとに、メンバーみんなで集まって、話し合いながら練習したので、個人的にもすごく思い入れのあるシーンになっています」

小倉「フリスビーの話がありましたが、あのシーンには、本当に純粋に楽しんだ瞬間があって、後から自分で観ても、本当にうれしそうだなって思いました。麻鈴さんとケーキを食べさせ合いっこするシーンもあるのですが、そこは本当にケーキが食べられてうれしかったです(笑)」

山田「あと注目していただきたいのは、4人が横に並んで、耳打ちしながら伝言ゲームをしているシーンが2回あるのですが、どんな言葉を耳打ちしているかを想像しながら観ていただけたらうれしいです。最初の人がすごいことを言っていたりするので(笑)」

――そのヒミツはいつか明かされるのでしょうか?

山田「いつかお話できる機会があれば(笑)」