米クアルコムは6月15日、オーディオを取り巻く環境が大きく変化していることを受け、スマートスピーカーやワイヤレススピーカーなどに向けた5つの新たなプラットフォームを発表した。5つのプラットフォームは、次世代オーディオプラットフォーム「CSRA68100」、「QCC3XXX」、「WHS9420・WHS9410」、次世代DDFAオーディオアンプ技術「Qualcomm DDFA」、スマートスピーカープラットフォーム「Qualcomm Smart Audio Platform」。

オーディオを取り巻く環境はまさに日進月歩

今回提供する5つのプラットフォーム

次世代オーディオプラットフォーム

次世代オーディオプラットフォームは、大幅に処理能力が向上した「CSRA68100」、プログラマブルメモリーをサポートする「QCC3XXX」、優れた音質を提供するUSB-C接続によるオーディオ機器向け「WHS9420・WHS9410」の3種類。これらは、次世代ワイヤレススピーカー、ヘッドホン、ヒアラブルのユースケースをサポートするもの。

Bluetoothのプラットフォームは毎年移り変わる

「CSRA68100」はプレミアムクラスのワイヤレススピーカー・ヘッドホン向けのBluetoothオーディオシングルチップ。32ビットのアプリケーションプロセッサーを搭載している。また、次世代のAudio Development Kit 6.0が含まれており、これにより開発者はBluetooth SIG認定のアプリケーション・プロファイル、オーディオDSPフレームワークなどを利用でき、効率的に開発を行える。

「QCC3XXX」はBluetoothヘッドセット・スピーカー向けかつエントリーレベルのプログラマブルなオーディオプラットフォーム。「QCC3XXX」ファミリーには8種類のSoC(システムオンチップ)があり、3つはBluetoothスピーカー、5つはBluetoothヘッドセットをサポートする。また、エントリーレベルでありながらQualcomm aptXオーディオ、Qualcomm cVcノイズキャンセレーション技術などをサポートする。

「WHS9420・WHS9410」は、USB-C接続のオーディオ機器向けのシングルチップオーディオプラットフォーム。「WHS9420」はUSB接続で192kHz/24ビットのオーディオと高品質なDAC出力をサポートするANCを搭載し、「WHS9410」はエントリーレベルの製品でも品質の高いオーディオパフォーマンスを実現するプラットフォームとなっている。

最初はハイエンドスピーカーやヘッドホンをターゲットとする

次世代DDFAオーディオアンプ技術

「Qualcomm DDFA」は、フルデジタルアンプのソリューションで、ワイヤレススピーカーやヘッドホンのアンプのように高精細なオーディオ向けのテクノロジー。8チャンネル入力、2チャンネル出力、マイクロコントローラー、DDFAコントローラーなどを含む、9x9(mm)のQFNパッケージ「CSRA6620」でサポートされており、小型機器向けに最適だ。

スマートスピーカープラットフォーム

「Qualcomm Smart Audio Platform」は、スマートネットワークスピーカーの開発と商用化を加速させるソリューション。応答性の高い音声起動やビームフォーミングによって、離れた環境でも複数のマイクによる音声操作を提供。それにより、エコーキャンセル、ノイズの抑制などでユーザーがスマートスピーカーから離れたうるさい環境にいても信頼性の高い音声インターフェースをサポートする。

スマートスピーカープラットフォームのイメージ