販売台数は増えるが、その内訳は

スバルは今期、販売台数を2016年度に比べて4万1000台上乗せする計画だが、内訳を見るとインプレッサが5万2000台の増加で、SUVの「レガシィ アウトバック」などの車種は計1万1000台の減少になるのだという。

一般的に、セダン型のクルマはSUVよりも利益率が低い。売れる車種が変化すると、損益面に影響が出るのは自動車メーカーに共通する現象だ。しかし、ここまで大きな影響が出ている状況というのは、ここ最近のスバルが、利益率の高い車種を多く販売していたという実績を反映しているものと見ることができる。

自動車メーカーにとって、クルマの市場投入時期に一定のサイクルがあるのは当然だ。今はインプレッサが売れているが、スバルは今後、米国でSUVのラインナップを強化していく方針を示しており、2018年には3列シートのミッドサイズSUV「アセント」を投入する予定としている。米国ではセダンからSUVを含むトラック系へと需要が激しくシフトしている様子。SUVが売れ始めると、スバルの損益面にはプラスの影響が出るはずだ。

米国で2018年に発売予定の「アセント」

減益予想の要因として、車種構成以外で気になるのが試験研究費の増加だ。スバルは何に資金を投じるのか。