コンシューマ向けPCにおいては、生活のなかに入り込んだ機能の提案が少なく、生活シーンとの連動提案が行えていなかったというのがこれまでのPCが置かれていた状況。そのために、使うときだけに電源を入れて、特定の目的だけに使用するということの繰り返しで終わっていた。そして、こうした用途提案は、LAVIEが誕生した約20年前とまったく変わっていないというのが同社の見解だ。それが、PC市場の低迷につながっていると自己分析しているのだ。

「インフォボードは、生活シーンを具体的に想定した形で機能を強化をしただけでなく、将来に向けた使ってもらえるPCへの布石となる機能強化を図った。リビングに設置しているPCに常に電源が入っていることで、これまでにはできなかった提案が可能になる。デスクトップ画面を通じて、家族のコミュニケーションをより緊密にするだけに留まらず、将来的にはIoTを活用した提案などにもつなげることができる」と語る。

PCに内蔵したカメラを使って、子供のメッセージを録画しておけば、自宅に夜遅く帰ってきたパパを、インフォボードの機能によって、リビングに設置されたPCが認識。動画を通じて、「パパ、お疲れさま」としゃべってくれるといった使い方は、これまでのPCにはなかった家庭内コミュニケーションの実現につながる。

夏モデルで強化した「インフォボード」では、PC内蔵カメラでメッセージを録画し、動画を通じてメッセージが再生される。夜遅く帰ってきたパパへ、娘がメッセージを残しておくといった、家庭内コミュニケーションに役立つ使い方を提案する

そして、この取り組みは、製品づくりだけに留まらない。インフォボードを先行的に搭載してきたLAVIE Hybrid Fristaを例に取りながら、次のように語る。

「LAVIE Hybrid Fristaを量販店店頭に展示しても、そのスタイルだけでは、他のデスクトップとの差がわからず、その魅力が伝わらないという反省があった。PCは説明製品であるという原点に立ち返り、店頭展示においても、ひとめで、LAVIE Hybrid Fristaやインフォボードの魅力が訴求できるような展示にこだわる必要がある」。