電通はこのほど、学校教育におけるアクティブラーニングの本格的導入を控え、電通総研内に「アクティブラーニング こんなのどうだろう研究所」を立ち上げたことを発表した。

「アクティブラーニング こんなのどうだろう研究所」ロゴ

次期学習指導要領の改定を受け

「アクティブラーニング」とは、従来の教員による一方的な講義形式の教育とは異なり、生徒自らが課題を発見し、考え、時に話し合うことで、納得のいく答えや解決方法を導き出す能動的な学習方法のこと。

中央教育審議会は2012年8月、学校教育へのアクティブラーニングの導入を打ち出し、次期学習指導要領の改定から、本格的に学校教育に取り入れられることとなった。同審議会は、次世代人材を育成するためには、社会に出てからも通用する汎用的な能力を身に付けられるこの教育法の導入が急務と記している。

このような背景を受け、同社はコミュニケーション領域でのプランニングメソッドや社内クリエーティブスタッフ養成研修などで培ってきたノウハウを活用し、アクティブラーニングに応用できる方法論を体系化した。

今後、同社はNPO法人元気プログラム作成委員会と連携し、この方法論を全国の教育機関が実践するアクティブラーニングの際の効果的なアプローチとして提供する。

教育機関向けには「アクティブラーニングの方法論の体系化・教材化」「アクティブラーニングの実践課題の提供、ワークショップの実施」「教育機関向けのコンサルテーション」といった活動を行う。

企業・官公庁・自治体向けの活動としては「企業シーズを応用したアクティブラーニング教材の開発支援」「新規事業や新しい商品開発に向けた発想支援」「クリエーティブ人材育成のための社員研修」などを挙げている。

2016年度には、教育専門大学との連携、ならびに小中高3校の研究校において研究授業を推進していく予とのこと。