3番目に登場した製品はApple TVだった。Appleは長い間、Apple TVを「ホビー」と呼んでいたが、今回ついに「TVの未来」と表現した。そしてCook氏は「TVの未来は"アプリである"と我々は考えている」と述べた。実は、すでにそうした変化は現実になっている。NetflixやHuluなど動画のストリーミングサービスの60%以上がAppleデバイスで視聴されており、それらはすべてアプリを通じて配信されている。アプリはエンターテインメントの可能性を広げる。たとえば、映画を鑑賞しながら出演者の別の作品を検索したり、デバイスを変えて続きを再開するなど、様々な機能を利用できる。またアプリは動画だけではなく、ゲームや情報など様々なコンテンツを扱える。第4世代のApple TVは、そんなアプリの世界をTVというスクリーンに広げるデバイスになる。それを実現するポイントとして、Cook氏は以下の5つを挙げた。

  • パワフルなハードウエア
  • モダンOS
  • 新しいユーザー体験
  • 開発者ツール
  • App Store

新しいApple TVはA8プロセッサを搭載、iOSを基盤とした新OS「tvOS」で動作する。「Siri Remote」という新しいリモコンは表面がガラスに覆われたタッチサーフェイスになっていて、タッチジェスチャーを使って操作できる。またSiri Remoteに話しかけて、Siriに操作や検索を頼むこともできる。アプリ開発者にtvOS SDKを公開し、サードパーティにApple TVアプリ開発の門戸を開く。Siri Remoteは加速度センサーとジャイロスコープを内蔵しているので、リモコンを振るというような操作もアプリに取り入れられる。そしてApple TV App Storeを通じて開発者はApple TVアプリを提供でき、ユーザーは必要なApple TVアプリを発見できる。

TVスクリーンにアプリをもたらす第4世代Apple TV、新しいリモコンは、タッチサーフェイス、Siri、加速度センサー/ジャイロスコープ、そしてリクエストが多かったという音量ボタンを装備

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