ストリーミング型音楽配信サービスなど、データ通信が嵩むサービスが増えている。そうしたサービスの利用で気をつけたいのは、「直近3日間のデータ使用量による通信制限」といったルールだ。使いすぎれば、すぐに通信制限を受ける場合もある。しかし、この制限は昨年末からキャリアの対応が変わり始めた。現状、どうなっているのか。大手3社の対応をまとめた。

「直近3日間のデータ使用量による通信制限」とは、ユーザーが契約しているプランのデータ利用可能量のほかに、直近3日間で一定量以上の高速通信を利用した場合に通信に制限がかけられる措置のこと。スマートフォンの場合、1GB以上というのがそのラインだ。この制限だが、実は昨年末あたりから、キャリア3社は緩和の方向に動いている。

NTTドコモでは、昨年12月末にXi契約者に対して、この制限を撤廃した。Xi契約者であれば、FOMAエリアでの通信を含めて通信制限がかからない。ただし、FOMA契約者については従来通り、直近3日間で300万パケット(0.3GB)を利用すると通信が低速化する場合がある。

KDDIでは今年2月、全プランの4G LTE、WiMAX 2+/3G通信について、直近3日間で3GB以上の利用があった際に、ネットワークの利用状況を鑑みて制限をかける場合があるとして、上限リミットが緩和された形だ。制限される場合は、直近3日間で3GBを超過した日の翌日の午後1時から24時間低速になる。

ソフトバンクでは、今年2月に、新料金プラン「スマ放題」のうち、SoftBank 4G/SoftBank 4G LTEのデータ定額パックの契約者には、この通信制限をかけなくなった。一方、上記以外のLTEプランや、スマ放題でも3G向けのプランは従来どおり、通信制限がかかる場合がある。制限がかかるデータ通信量や期間はプランにもよるが、LTE系のプランの場合、当日を含まない直近3日間(昨日を基点にした過去3日間)で約1GB以上となると、当日の午前6時から翌日の午前6時まで低速になる。

データ通信の月間利用量に配慮している人はいても、この通信制限に日ごろから目を向ける人は多くないはず。思わぬ制限を受けないために、自分の契約プランが制限を受けるのか否かを知っておいたほうがいいだろう。