"可能性"がある「Brillo」

ここまで、Android関連のトピックばかり取りあげてきたが、他にも見るべきものは多数ある。最大1600万画素の写真と1080pの動画を容量制限なしに保存できる新サービス「Google Photos」、Android Wearに追加されたジェスチャー機能などなど……しかし、なかでももっとも"可能性"があるのはIoT向けOS「Brillo」ではなかろうか。

Brilloは、Android OSから派生したシステム。軽量コンパクトであること、豊富な接続性を備えること、多様なチップで動作することが特徴だ。そこに、IoT(Brillo端末)とスマートフォン、クラウドをつなぐプロトコルとして「WEAVE」が提供される。Android端末から照明器具などに内蔵されたBrillo端末に対し、オン/オフなどの命令をスピーディーに伝えることができるというわけだ。Brilloのリリースは2015年第3四半期、WEAVEのスタックがすべて出揃うのは第4四半期だ。

Andorid OSから派生した軽量コンパクトなIoTデバイス向けOS「Brillo」のシステムレイアウト

BrilloとAndroid、そしてクラウドをつなぐプロトコル「WEAVE」は2015年第4四半期に出揃う予定

現時点でわかる情報はこの程度だが、WEAVEには「柔軟性」がある。Brilloだけでなく既存システムにも対応できるうえ、電源オン/オフや施錠/解錠といった規約(スキーマ)を開発者がデザインできる。セキュリティについては、Googleが認証プログラムを提供するとのことで、一定水準は確保できることだろう。

AppleもiOSデバイス向けに「HomeKit」を軸としたIoTプラットフォームを提供しているが、本格的な普及はこれから。スマートフォンのようなBtoCではなく「BtoBtoC」といわれるビジネススキームなだけに、提携する企業との関係がキーとなりそうだ。