最新のテクノロジーやセキュリティを重視

--- ここ数年、メジャーバージョンアップの間隔が短くなっています。バージョン13から今回の14までの間隔は17カ月でした。

ファイルメーカー社社長、ビル・エプリング氏

エプリング ユーザーの皆さんに、多くの機能を早く提供したいということです。もちろん早さだけではなく、質やセキュリティも重視しています。

ルー Appleからリリースされる新機能など、テクノロジーの変化はめざましいものです。また、FileMakerはビジネスソリューションですから、ビジネスシステムとの統合が重要です。そう考えると、2年に1回ほどでは遅すぎます。できれば1年に1回、メジャーバージョンをリリースできるぐらいの体制を整えたいと思っています。とは言え、もちろん長い目で見て考えている部分もあり、2年ほど先を見据えてのプロジェクトも同時進行しています。

--- Androidのブラウザ対応に関して、ハードウェアの必要条件が画面サイズ10.1インチ以上となっています。Androidのスマートフォンは対象外なのですね。

ルー CPUとメモリの制約、さまざまなブラウザの存在など、難しい点が多々あります。Androidのバージョンもまちまちで、対応が難しくセキュリティ面での懸念もあります。

--- FileMaker ServerのWindows版は、バージョン13ではWindows 8 Pro(64ビット)とWindows 7 Professional Edition SP1(64ビット)がシステム条件に含まれていましたが、バージョン14ではWindows Serverのみに変更されました。

米国FileMaker, Inc. エンジニアリング担当副社長のフランク・ルー氏

ルー サーバーのセキュリティを重視しているということです。特にクライアントからサーバーへ接続する際の認証のプロセスが重要と考えています。

--- 7月にはFileMaker Developer Conference 2015(開発者会議)も控えていますね

ルー 現在、早期登録を受け付けています。バージョン14の正式発表前だったのでこれまでは情報を公開していませんでしたが、今回のカンファレンスではバージョン14に特化したセッションも、もちろん実施します。

なおファイルメーカー社は5月13日(水)~15日(金)に東京ビックサイトで開催されている「スマートフォン&モバイル EXPO」に出展しており、ブースではFileMaker 14も紹介している。最新の情報に実際に接する絶好のタイミングだ。