南海電気鉄道は11日、同社の創業130周年と7000系の運行終了を記念し、10000系・7000系に「懐かしの緑色」の旧塗装を施した特急「サザン」を運行すると発表した。記念ヘッドマークも掲出し、難波~和歌山市・和歌山港間で6月13日から運行開始する。

旧塗装の南海電鉄7000系(写真左)・10000系(同右)。写真は1992年頃に撮影されたもの(南海電鉄提供)で、「懐かしの緑色」の編成はデザインが一部異なるとのこと

7000系は1963(昭和38)年に登場し、おもに南海線で活躍してきた通勤車両。1992年に現在の塗装に一新されるまで、「緑の電車」と呼ばれ親しまれたという。南海線では7000系の車両置換えを目的に8000系が投入されたほか、今秋から新型通勤車両8300系も投入予定。7000系は今秋をもって運行終了となる。

6月13日から運行開始される「懐かしの緑色」の特急「サザン」は、緑のツートンカラーとなった7000系(4両)と、黄緑地に緑のラインを施した10000系(4両)を連結した8両編成で運転。10000系・7000系それぞれ異なるデザインのヘッドマークを掲出する。同日から難波駅サービスセンターにて記念グッズも販売される。

営業運転初列車は、6月13日の特急「サザン11号」(難波駅9時45分発、和歌山市行)。同列車の1号車は貸切となり、「創業130周年記念 斉藤雪乃さんと『特急サザン』で行く1日満喫の旅」が開催される。車内での交流会のほか、斉藤さんと一緒に貸切バスで移動し、野上電気鉄道の廃線跡も散策するという。募集人員40名で、料金(中学生以上)は1万2,000円。南海電鉄サイト内「ぶらりたび」にて、5月12日0時から申込受付を行う。

南海電鉄サイトにて、「懐かしの緑色」編成の特急「サザン」の運転時刻も公開されており、難波~和歌山市間(一部列車は和歌山港駅発着)を中心に、6月中は毎日運行予定(やむをえない事情で変更される場合あり)とされている。運行期間は2016年3月までだが、今年8月末でヘッドマークの掲出が終了し、9月末には7000系の運行も終了するとのこと。