俳優の佐藤浩市が主演する映画『愛を積むひと』(6月20日公開)の予告編が24日、公開された。

亡き妻から届いた手紙を読み、空を見上げる篤史(佐藤浩市)

本作は、2004年に出版され、翻訳本としては異例のロングセラーを続けているエドワード・ムーニーJr著の『石を積むひと』を原作に、舞台をアメリカから日本に移した新しい物語として描かれている。女優の樋口可南子が妻・良子を演じ、佐藤と初の夫婦役を務めることも話題に。第二の人生を踏み出した矢先に妻に先立たれ、彼女が残した手紙によって悲しみから新たな人生に向き合う夫の姿と、彼を取り巻く人々とが織りなす人間ドラマになっている。

約1分半の予告は、長年連れ添った仲むつまじい夫婦のやりとりから始まる。良子(樋口)に頼まれ、篤史(佐藤)が石塀作りを渋々始める様子が映し出されると一転、妻の死に打ちひしがれるシーンに。亡き妻からの手紙を涙ながらに読む篤史。その手紙をきっかけにして出会う人々の姿も予告では映しだされている。さらに「日本で最も美しい村」連合第1号に認定された北海道・美瑛町の風景とともに、劇中歌の「スマイル」(ナット・キング・コール)が深みを添える。

「ハードボイルドで武骨な役が多かった佐藤さんだからこそ、見たことのない愛すべき弱さを演じてほしかった」という制作サイドの要望を受け、亡き妻から届いた手紙を読み、彼女の姿を探すように空を見上げる様子、たそがれ時に石塀の上でひとりうなだれている姿、さらに慣れない手つきで赤ちゃんを抱き上げ、最後には不器用に笑う姿まで、今まで見せることのなかった佐藤が収められた予告編になっている。


(C)2015「愛を積むひと」製作委員会