写真左より川村泰祐監督、片瀬那奈、太田莉菜、菅田将暉、能年玲奈、長谷川博己、篠原ともえ、速水もこみち、東村アキコ。

映画「海月姫」が本日12月27日に封切られ、新宿ピカデリーで行われた初日舞台挨拶に月海役の能年玲奈、蔵之介役の菅田将暉、修役の長谷川博己、まやや役の太田莉菜、ジジ様役の篠原ともえ、稲荷役の片瀬那奈、花森役の速水もこみち、原作者の東村アキコ、川村泰祐監督が登壇した。

まず能年が「ブログでカウントダウンしていたので、ついに初日を迎えて興奮しています」と笑顔で挨拶。そして能年が作ったクラゲのぬいぐるみがスタッフから手渡されると、「これはキタユウレイクラゲをイメージして作りました」と紹介し、愛おしそうに眺めていた。続いて劇中で見事な女装を披露した菅田が「ついに公開ということで、僕はこの日をブラジャー記念日にしようと思っていまして。迎えられてうれしいです」と話し、会場の笑いを誘う。

また長谷川は「シュウシュウは30歳ですが僕はもうすぐ38歳なので、月海ちゃんにつきまとうシュウシュウが変態なオヤジにならないようがんばったんですが、なかなか難しかったです」と役作りの苦労を告白。そして太田は「衣装を汚しても怒られないし。適当に過ごしていても咎められず。気をつけることがなさすぎる現場でした」と撮影の様子を紹介し、篠原は「『篠原でーす!』って自分を表現したいタイプだったので、ジジ様役は不安だったんですが、お洋服を地味にすることで人って生まれ変われるんだなって思いました。気配を消すのを意識しすぎて、現場にいるのに『篠原さん出番です!』って探されたりとか」と役に没頭していた舞台裏を明かした。

そして片瀬が稲荷という役について「尼~ずは皆さん個性が強いので、対立すると負けてしまうから大変でした」とこぼすと、菅田が「いや、全然負けてなかったですよ」とすかさずツッコミ。もこみちは「いろんな魅力が詰まった作品ですが、その魅力を、花森のように口を軽くしていろんな人に宣伝してくださいね?」と役になぞらえて客席にアピールした。司会から「これを取り上げられたら、花森のように大事なことをついしゃべってしまうというものは何か?」と問われると、もこみちが答える前に、篠原が「オリーブオイルでしょ?」とすかさず挟む一幕も。

原作者の東村は「私が好きなものをいっぱい詰め込んで、自由に、悪ノリして描いた作品なんですけど、まさか実写化していただけるなんて。ショーのシーンは、試写で見ていて涙が出てしまった」と感慨深げに語り、「映画の尼~ず、すごかったですよね?」と問いかけると大きな拍手が。そして「続編作ってほしい人ー!」との声には、多くの手が挙がった。最後に能年が「これからまだまだ海月姫祭りはたくさんあるので、ぜひ参加してください!」と呼びかけ、会場は大きな拍手に包まれた。