撮像素子には、1型・有効約2,020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。映像エンジンは最新の「DIGIC 6」で、感度はISO125~12800に対応する。

PowerShot G1 X Mark IIの1.5型・有効約1,310万画素センサーに比べた場合、センサーサイズは一回り小さい上に、1画素あたりの受光面積も狭くなっている。そのため高感度の画質はやや見劣りする。明るい場所で撮影した際の遠景の細部再現性については上回っている印象を受けた。

初期設定の発色傾向は、彩度を適度に高めた見栄え重視の傾向だ。シャープネスについても高め。オートホワイトバンスの安定感は高く、多くのシーンで狙いどおりのクリアな色合いが得られた。

トータルとしての画質は、ミラーレスカメラなどのより大きなセンサー搭載機を見慣れた目では少々物足りなさも覚えるが、重量304gのコンパクトデジカメとしては良好といえる。個人的な要望は、RAW撮影時でも選べる画質のカスタマイズ機能が欲しいこと。現状のマイカラー機能はJPEG選択時しか利用できないのが不自由だ。

PowerShot G7 Xは、気軽さと本格機能を併せ持つ高級コンパクトであり、使って楽しいカメラだと感じた。個人的には手がやや大きいため、あまり小さいカメラは得意ではないが、本モデルの場合は小型軽量ながら、ボタンやダイヤル類に確実な操作感があり、使い勝手の印象はとてもいい。各部の作りはしっかりしていて、ちまちました操作を強いられることはない。加えて、高品位なデザインも大きな魅力になっている。

【左】撮影モード:絞り優先オート(F8 1/1250秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO125 WB:オート 焦点距離:24mm 【右】撮影モード:絞り優先オート(F4 1/60秒) 露出補正:±0 感度:ISO250 WB:晴天 焦点距離:36.8mm(画像をクリックすると拡大します)

【左】撮影モード:絞り優先オート(F5.6 1/250秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO200 WB:曇天 焦点距離:26mm 【右】撮影モード:絞り優先オート(F2.8 1/100秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO200 WB:曇天 焦点距離:36.8mm(画像をクリックすると拡大します)

【左】撮影モード:絞り優先オート(F2.8 1/20秒) 露出補正:+1 感度:ISO200 WB:オート 焦点距離:22mm 【右】撮影モード:絞り優先オート(F1.8 1/20秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO800 WB:オート 焦点距離:8.8mm(画像をクリックすると拡大します)

【左】撮影モード:絞り優先オート(F2.5 1/50秒) 露出補正:-0.7 感度:ISO400 WB:晴天 焦点距離:18mm 【右】撮影モード:絞り優先オート(F2.8 1/25秒) 露出補正:+0.7 感度:ISO800 WB:晴天 焦点距離:37mm(画像をクリックすると拡大します)