2015年にテレビ東京系で放送される三夜連続のスペシャルドラマ『永遠の0』に、俳優の桐谷健太と広末涼子が出演することが10日、明らかになった。

スペシャルドラマ『永遠の0』に出演する広末涼子(左)と桐谷健太

2人が演じるのは、向井理演じるドラマの主人公である特攻隊員・宮部久蔵の孫で司法浪人生の佐伯健太郎と、健太郎の姉でフリージャーナリストの慶子。2人は祖父である久蔵の人生を関係者の言葉と共に振り返りながら、戦争の記憶を現代に掘り起こしていく。

報道陣の取材に応じた佐伯役の桐谷は「僕らの役は現代代表として責任のある役。現場は密度が濃くエネルギーを使うので、毎回、終わった後にハァハァ言ってます。決して軽い気持ちでは出来ない役ですし、リアルに感じる気持ちを大事にしつつ、全力を傾けたいと思います」とコメント。慶子役の広末は「私自身のキャリアの中でも戦争に関わる作品はほぼ経験がなく、挑戦という意識を持ってお受けさせていただきました。今を生きる人間として、女性として、たくさん受け取るものがあれば」と出演についての感想を述べた。

また、桐谷は久蔵の生きざまについて「国のために死ぬことが素晴しいことであるとされていた時代に、自分が彼の立場だったらどう言っただろうと思うと、想像を絶します。自分の思ったことを曲げず、大切なものをちゃんと大切にする、人生の中で一番大事だと思うことを見失わない人だったのかなと」と思いを馳せ、広末も「みんなと同じという協調性が大事な今の国民性と時代の中で、その生きざまは単純にかっこいいと思います。国のためではなく、信念を貫くという意味で共感しますし、こういう生き方をする人が一人でも増えて欲しいです。でも、女性の立場からすると『死なないで欲しい』と感情的にならざるを得ない部分はありますね」と複雑な心境を語った。

そして、ドラマの見どころについて広末は「必ずしも具体的な何かを伝えるというのではなく、情熱や気持ちを知ってもらうことが大事なのかなと。今、社会が変化しつつある中、不安な気持ちにある若い人たちが自分たちの意見を持つきっかけにもなれば。現代の視点で戦争を客観視出来るのが今回の作品の見どころだと思います」とコメント。桐谷は「過去があって現在があって、全部つながっている。このドラマで描かれているのは、今の日本を語る上でも大事な部分だと思う。見た人がどう感じるのか、どう感じたのか、そしてどう行動するのか、どう伝えるのか。それが見どころだと思います」と締めくくった。