きょう体の開発は「全て機能を優先」

きょう体デザインは従来のdynabook T953と同等に見えるが、実際には4Kパネルを搭載するために内部を大きく変更している。

「基本設計はdynabook T953と同じだが、4Kでは信号線の数が単純計算で4倍になるため、実装そのものを見直さなくてはならない。4K向けの新たな部品の搭載など基板や内部レイアウトを見直す一方、配線の引き回し方法にも工夫を凝らした。とくにディスプレイ側の構造はまったく異なっている」(宮入氏)という。

本体サイズはW377.5×D244.0×H27.9mmで、dynabook T953より薄い。そのなかに、1TBのハイブリッドドライブとBDXLドライブを内蔵。harman/kardonステレオスピーカーのほか、USB 3.0×4、Gigabit Ethernet、無線LAN、Bluetooth 4.0、HDMI出力、SDカードスロット、約92万画素Webカメラを搭載している。SDカードスロットは最大データ転送速度312MB/秒のUHS-II規格に対応し、4K写真や4K映像などの大容量データ転送に適している。

dynabook T953より薄い27.9mm高の中に、BDXLドライブを内蔵

SDカードスロットは最大データ転送速度312MB/秒のUHS-II規格に対応。4K写真・映像の転送に配慮している

従来モデルの薄さを維持しながら4Kの実現にはこだわったというが、「4K以外はとにかく機能を優先した」(竹之内氏)とも語る。重量は約2.4kgとなったが、開発陣に対し、軽量化を優先するあまり機能を削るような要求は一切されなかったという。

4K機能ばかりが注目されがちだが、その一方で、dynabook T954では、バックライト搭載キーボードやタッチパッドなどの基本操作部にもこだわりをみせている。

dynabook T954のキーボード

「PCはなんといってもキーボードが命。キーストロークは1.5mm、キーピッチは19mmを実現し、キータッチにはこだわった。またタッチパッドの大きさも従来のdynabook T953を踏襲し、クリックボタン一体型のものを採用した」(宮入氏)。

画面解像度を4K化したことで扱う信号量は4倍になった。すると当然、求められる処理能力は一気に高まることになる。この裏返しとなるのはバッテリ駆動時間への影響だ。ただ、dynabook T954のバッテリ駆動時間は、JEITA測定法1.0では約4時間、同2.0では約3.6時間。ここでも、最低限の駆動時間は確保したといえる。

ちなみに、今回のdynabook T954では、dynabook T953まで使っていた「Qosmio(コスミオ)」のブランドを付けていない。その理由について、根岸氏は次のように説明する。

「国内では従来TVチューナーを内蔵しているものをQosmioブランドとしてきた。今回の製品では、TVチューナーを搭載しているわけではない。その点で、Qosmioのブランド名を外している」。しかし、竹之内氏は、「Qosmioブランドについて、具体的な話は言えないが、将来的に復活する可能性はある」と語る。

次期製品の開発は、4Kテレビチューナーの搭載も含め検討されることになるだろう。その際には、Qosmioブランドを冠した製品が再登場する可能性もあるというわけだ。