今回のコラボレーションは、ブラウザを通じて何ができるのかをコンテンツで考える、Microsoft発の「Rethink IE」プロジェクトの一環。世界中で10個程度のデモンストレーションが公開されているが、日本からのコンテンツは今回が初めてという。

Rethink IEの紹介ページ、「Rethink what the web can be」(Webで何ができるか考えよう)

内河恵プロダクトマネージャーは、「アニメは日本を代表するコンテンツ。ぜひアニメと組みたかった」とその理由を語る。そして、ゲームで「一番見せたいのは3D。ゲームでは業界標準技術のWebGLを使っているが、WebGLに対応するIE 11ではプラグインや専用ソフトウェアが不要で、ブラウザだけで美しい3D描画が見せられる」とも話す。

なお先述の通り、WebGLやGamepad APIに対応する他ブラウザ(例えばFirefoxやGoogle Chromeなど)でもゲームは利用可能という。

日本マイクロソフトの内河恵プロダクトマネージャーは、今回のゲームのポイントを次の3点とする。1つ目はブラウザのみで遊べ、ストレスフリーな点。2つ目はソースコードの公開で、これにより例えばゲームの続きやアナザーストーリーの作成といった活用が可能だ。ゲーム業界では稀有な例だが、日本マイクロソフト側が提案すると、Production I.Gが「ぜひ」と回答したという。

3つ目のメリットは「タッチ対応」という点。ゲームはSurface Pro 2上のInternet Explorer 11を使用したタッチ操作に最適化されており、プレイエリアはディスプレイの解像度に合わせ自動調整される。発表会ではSurface Pro 2による実機デモも行われていた。

Surface Pro 2による実機デモ。上空から眺める船団がスムーズにレンダリングされていた。サーフカイトはふわふわとした操作感で意外と行きたい方向に進むことが難しい。ちなみに、Production I.GとDMMが開発したONLINE版がシュミレーションゲームとして公開予定だが、今回のブラウザ版で良い成績をとると、ONLINE版で使えるコードがもらえる連携を行うという

なお、ソースコードはMission 1までのゲームコードを、開発者向けWebサービス「GitHub」から無料でダウンロードできる(MITライセンス準拠)。ゲーム内エディタを使いゲームをカスタマイズなどが可能だ。なお、アドベンチャーパートのテキストやBGM、音声などは含まれない。

ゲーム内にはソースコードのダウンロード方法などに関する情報も手軽に閲覧できる

さて、発表会は東京・三鷹にあるピザ食堂「武蔵野カンプス」にて開催。「武蔵野カンプス」はProduction I.Gが運営する食堂で、会場では「翠星のガルガンティア」にちなんだ料理が並べられていた。最後に写真で紹介しよう。

アニメで登場した料理の絵コンテが会場に貼られる

会場には「翠星のガルガンティア」にちなんだ料理の数々。右は船団ガルガンティアを模したケーキ。左側は上に記載した絵コンテ(左)の中央にあるタコの料理をイメージしたもの