コンシューマPCのOEMライセンスだけではもはやビジネス的な拡大は望めず、かといって現在のタブレットの主役はAndroidやiPadであり、Microsoftは市場拡大の波に乗り切れていない。先ほどの売上推移から判断しても、潮目となったのは2009年あたりからだと考えられる。

2013年のWindowsタブレットのシェアは席Androidでわずか2.1%(米Gartner調べ)

実際のPC販売減少は2011年以降だが、Microsoftの売上が減少を始めるのはそれより早い2009年からというのに気付いた方もいるかもしれない。そのヒントはMicrosoftが示している。例えば同社会計年度で2009年度第2四半期(2008年10-12月期)に出された決算報告には、下記のような記述がある。

Client revenue declined 8% as a result of PC market weakness and a continued shift to lower priced netbooks. However, strong annuity licensing drove Server & Tools revenue growth of 15%. Entertainment and Devices revenue grew 3% driven by strong holiday demand for Xbox 360 consoles with a record 6 million units sold in the quarter.

この時点のMicrosoftは会社全体で前年同期比2%の売上増加と、やや横ばいながらプラス決算を維持しているものの、クライアントPCビジネスが不調で8%の減少となっていることを報告している。

プラス決算となったのは「Server & Tools」、つまり企業向けのサーバやクライアントライセンス、そしてOffice製品の15%プラスという好調を受けてのものだ。ここでのポイントは8%減少の原因で、PC市場の軟調のほか、市場の「ネットブック」へのシフトによるライセンス単価の低減だ。