■監督賞ノミネート作品

デヴィッド・O・ラッセル 『アメリカン・ハッスル』
アルフォンソ・キュアロン 『ゼロ・グラビティ』
アレクサンダー・ペイン 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
スティーヴ・マックィーン 『それでも夜は明ける』
マーティン・スコセッシ 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロン監督と、『アメリカン・ハッスル』のデヴィッド・O・ラッセル監督の一騎打ちと予想。どちらも十分にありえますが、でもここはアルフォンソ・キュアロン監督を推したいところです。ゴールデングローブ賞でも監督賞を受賞していますし、文句なし。

『ゼロ・グラビティ』は宇宙を舞台にしたヒューマンサスペンスで、3D映画ならではの体験にワクワクした人も多いのでは。「あれどう撮ったの?」を実現させた監督の腕前はお見事! 「本当に宇宙にいるような感覚」を多くの人に体験させたという点ですばらしい作品だったと言えます。

■主演男優賞ノミネート作品

クリスチャン・ベイル 『アメリカン・ハッスル』
ブルース・ダーン 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
レオナルド・ディカプリオ 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
キウェテル・イジョフォー 『それでも夜は明ける』
マシュー・マコノヒー 『ダラス・バイヤーズクラブ』

これはずばり、『それでも夜は明ける』のキウェテル・イジョフォーで決まり! と予想します。対抗は『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシュー・マコノヒーと『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオ。特に個人的にはディカプリオにそろそろ獲らせてあげたいです。

でも前哨戦の結果から考えると、アカデミー賞はやっぱりキウェテル・イジョフォーでしょうか。でもマシュー・マコノヒーもゴールデングローブ賞を獲得して勢いがあるし……。ここは予想が難しく、それだけにワクワクさせられます。

■主演女優賞ノミネート作品

エイミー・アダムス 『アメリカン・ハッスル』
ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』
サンドラ・ブロック 『ゼロ・グラビティ』
ジュディ・デンチ 『あなたを抱きしめる日まで』
メリル・ストリープ 『8月の家族たち』

前哨戦から考えると『ブルージャスミン』のケイト・ブランシェットが本命。対抗はゴールデングローブ賞を受賞した『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムスでしょうか。個人的には『ゼロ・グラビティ』のサンドラ・ブロックを推したいのですが……でもエイミーとサンドラで票割れが起こることも考えると、そのまま最有力のケイト・ブランシェットでしょうね。

■助演男優賞ノミネート作品

バーカッド・アブディ 『キャプテン・フィリップス』
ブラッドリー・クーパー 『アメリカン・ハッスル』
マイケル・ファスベンダー 『それでも夜は明ける』
ジョナ・ヒル 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
ジャレッド・レトー 『ダラス・バイヤーズクラブ』

『それでも夜は明ける』のマイケル・ファスベンダーがすばらしい演技を見せており、高く評価されていて確定かなと思っていたのですが、ゴールデングローブ賞を獲得した『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャレッド・レトーが猛追。個人的にはマイケル・ファスベンダーと予想しますが……正直、ここはわかりません!

■助演女優賞ノミネート作品

サリー・ホーキンス 『ブルージャスミン』
ジェニファー・ローレンス 『アメリカン・ハッスル』
ルピタ・ニョンゴ 『それでも夜は明ける』
ジュリア・ロバーツ 『8月の家族たち』
ジューン・スキッブ 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

『それでも夜は明ける』のルピタ・ニョンゴで決まりでしょうね。『アメリカン・ハッスル』のジェニファー・ローレンスも有力視されていますが、ここは放送映画批評家協会賞、全米映画俳優組合賞を獲得したルピタ・ニョンゴでしょう。

■長編アニメーション賞ノミネート作品

『クルードさんちのはじめての冒険』
『怪盗グルーのミニオン危機一発』
『アーネストとセレスティーヌ』
『アナと雪の女王』
『風立ちぬ』

大ヒットした宮﨑駿監督の引退作品『風立ちぬ』が長編アニメーション賞にノミネートされています。宮崎監督のアカデミー賞ノミネートは3回目、『千と千尋の神隠し』では受賞も果たしています。今回も期待したいところですが、とはいえ『アナと雪の女王』という強力な対抗馬がいますから、受賞は難しいかもしれませんね。

2013年は映画豊作の年だったといわれるだけあり、予想も難しい! これがアカデミー賞の面白いところであり、一つのショウとして楽しまれる理由でもあります。

「生中継! 第86回アカデミー賞授賞式」案内役:(右より)ジョン・カビラ、夏目三久

そんな第86回アカデミー賞授賞式の模様は、WOWOWにて3月3日午前9時より生中継されます。日本での案内役はおなじみのジョン・カビラと、WOWOW初登場の夏目三久。さらにレッドカーペット・ナビゲーターとして現地の熱気を女優の瀧本美織とアメリカで活躍中の俳優・尾崎英二郎がリポートする予定となっています。

さらに、2月は「アカデミー賞特集2014」と題し、3月の授賞式に先立って過去の受賞作品をお届けする予定です。詳しくはこちらをご覧いただきたいのですが、ぜひ3月の授賞式前に予習しておきたいところですよね。それではお見逃しなく!