本田技研工業(ホンダ)は14日、より幅広いユーザーの利用を可能とし、人との親和性を向上させるパーソナルモビリティーの新モデル「UNI-CUB β」を発表した。「第43回東京モーターショー2013」に出展され、会場で体験試乗も予定されている。

ホンダのパーソナルモビリティー「UNI-CUB β」

従来モデルの「UNI-CUB」は2012年5月に発表。ヒューマノイドロボット研究で開発されたバランス制御技術や全方位駆動車輪機構により、体を傾けて体重移動するだけで前後左右・斜めへの動きが可能となった。日本科学未来館との共同実験も実施され、スタッフの館内移動用として活用されたほか、来館者が施設内を見学するときに乗車するなど、さまざまな形で試乗が行われてきた。

今回発表された「UNI-CUB β」(ユニカブ ベータ)は、「UNI-CUB」の実験データや利用者の声を収集・反映して開発されており、従来モデルよりもシート位置を低くして軽量化も行われ、より幅広いユーザーが利用できるようになっている。人と機体の一体感を向上させるデザインとなり、実際に触れたときの感触や、接触時の衝撃緩和などを考慮し、やわらかい素材を採用。乗降りのしやすさが向上するスタンド機能も追加され、静止状態でスタンドを立てることで、椅子としても利用可能とした。

同社は今後、さらにステップアップを図り、有償レンタルをベースに外部の事業者にさまざまなシーンで使用してもらい、ビジネスとしての成立性を検証するとしている。