「My Dreamコンテスト~日本を学生から元気に! ぼくたち、わたしたちの夢~(主催:マイナビスチューデント 協賛:スルガ銀行 d-labo)の決勝プレゼンテーションが、10月23日、東京ミッドタウン7階 d-laboコミュニケーションスペースにて開催された。

同コンテストは、学生生活をサポートする「マイナビスチューデント」が、夢に向かう意欲を刺激する場所「d-labo」を提供するスルガ銀行とともに、大学生の夢を応援するために開催されたコンテスト。"日本を元気にするために実現したい夢"をテーマに、全国約80名の応募の中から書類審査を勝ち抜いた5組の最終選考が行われた。

決勝プレゼンでは、出場学生が15分間のプレゼンテーションを行った。「アイデアの斬新さ」、「社会的影響度」、「実現可能性」、「学生らしさ」、「背景とストーリー」、「表現力」の6つの視点から、優れたアイデアの審査が行われた。

東京ミッドタウン7階スルガ銀行 d-laboコミュニケーションスペースでの決勝プレゼン

「My Dreamコンテスト 初代グランプリ」に輝いたのは、高知大学大学院 黒潮圏総合科学専攻の蜂谷(はちや)潤さん。「高齢者が社会の中で役割を担い、一定の価値を生みだし、希望をもって年齢を重ねていける社会を築きたい」という思いから、高知県室戸岬の豊かな資源と急速に少子高齢化が進む現地の実情に着目。今まで活用されてこなかった花々や出荷されなかった柑橘類を原料に、高齢者がバスボムを制作、それを商品化するプランを提案した。地元の資源活用と、高齢者に生きがいを持ってもらうことで日本を変えたい-そんな蜂谷さんの熱い思いと実現可能性の高さが評価につながった。

「審査員特別賞」を受賞したのは、国際協力学生団体トムソーヤの高野愛里さん、新井敦也さん。「栃木から世界に通用するブランドを」というテーマで、地元・栃木で生産された米を原料とした食文化を世界に発信するプランを発表した。学生のリアルな声を反映させたパッケージデザインの「制作」、同団体が持つアフリカとの繋がりを活かしたグローバルな「販売」ルートの確保も含め、一連の実行プロセスが具体的であった点、そして学生ならではの夢の大きさが審査員からの支持を得た。

尚、グランプリには、トロフィーと賞金10万円、またd-laboにて講演を開催できる権利、大賞には、盾と賞品がそれぞれ授与された。

「地域資源を活かしたバスボム作り」のプレゼンでグランプリを獲得した蜂谷潤さん

審査員長を務めた成毛眞氏による講演

審査委員長を務めた、元日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長、株式会社インスパイア取締役ファウンダーの成毛眞氏は今回のコンテストを振り返って「日本には、若者が夢を語る機会が圧倒的に少ない。今回のイベントのように、大人と若者が夢について語る時間を共有できる機会を今後も増やしていくべき」と語り、参加した学生の勇姿をたたえた。

決勝プレゼンテーションを聴きに来ていた学生の中にも、「同じ大学生として行動力と夢の大きさに刺激を受けた」(22歳・女子)、「小さな疑問や問題意識を見逃さず、解決策を考えることの大切さを学べた」(20歳・男子)など、今回のイベントに参加してそれぞれに気づきがあったようだ。終了後も、審査員にフィードバックを求め、その話を熱心に聞き入る決勝プレゼンテーターの学生の姿が非常に印象的であった。

学生たちが夢やアイデアを語ることで、近い将来日本を変えていく大きな力になるかもしれない。

「d-laboコミュニケーションスペース」のURLは以下となっている。

http://www.d-laboweb.jp/event/space.html

(文 : 中村朝紗子)