米AMDは24日、同社の最新GPU「Radeon R9」シリーズの最上位モデル「Radeon R9 290X」を正式発表し、詳細なスペックや価格を公開した。北米での参考価格は549米ドル。

Radeon R9 290X

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「AMD Radeon R9 290X」徹底検証!! 新世代ハイエンドRadeonの実力を探る

Radeon R9 290Xは、2013年9月25日に、米国ハワイで開催された「AMD GPU14 TECH DAY」にてその存在が公表されていた。「Radeon R9」シリーズならびに、「Radeon R7」シリーズのうち、「R9 280X」「R9 270X」など5製品はすでに販売を開始しているが、R9 290Xに関してはこれまで詳細なスペックや価格は明かされていなかった。なお、「AMD GPU14 TECH DAY」で発表されたラインナップのうち、「Radeon R9 290」の詳細はいまだ明かされていない。

既存のRaden HD 7000シリーズや発売済みのRadeon R9/R7シリーズと同様に、GCN(Graphics Core Next)アーキテクチャをベースとした製品。前世代のシングルGPUのハイエンドモデルだったRadeon HD 7970 GHz Editionと比較して、ストリームプロセッサの数が2,048基から2,816基と増加したことに加えて、メモリのバス幅が512bitに拡張、周辺回路の強化などが行われている。このほか、新しい3D描画API「MANTLE」や「TrueAudio」に対応する。

Radeon R9 290Xの内部構造

既存のRadeon R9シリーズとのスペック比較

大きな特長として、「NEW AMD CrossFire Technology」に対応。従来は複数枚のグラフィックスカードを使ってCrossFire環境を構築する際に、ブリッジケーブルが必要だったが、「NEW AMD CrossFire Technology」ではケーブルを使わずにCrossFire環境を構築できるという。

NEW AMD CrossFire Technology

主な仕様は、SP数は2,816基、Texture Unitは176基、ROPは64基、コアクロックは最大1GHz、メモリは512bit接続のGDDR5 4GB、メモリクロックは5Gbps(データレート)、補助電源ピンは8ピン×1、6ピン×1。PCとの接続バスインタフェースはPCI Express 3.0。映像出力コネクタはDVI×2、HDMI×1、DisplayPort×1。

なおAMDでは、一定の温度内で動作クロックを向上させる「PowerTune」での動作に関して「95度でも正常に動作するようにR290シリーズを設計している」と説明している。