数学A問題の平均正答率と数学検定4級合格率

日本数学検定協会は、8月27日に文部科学省が発表した「平成25年度全国学力・学習状況調査」(以下、「学力調査」)の結果を受け、同協会が実施する「実用数学技能検定」(以下、「数学検定」)の4級の合格率との相関について調査した。

数学検定を活用すると学力も向上!?

調査対象となったのは、2012年4月~2013年3月の期間に、数学検定を団体受検した全国の公立中学校の中から、実施率の低い(サンプル数の少ない)10府県を除く37都道府県の4級合格者。なお、4級のレベルは、中学校2年生程度となっている。調査方法は、都道府県別に調査対象者の合格率を集計し、学力調査の「数学A」と「数学B」の都道府県別正答率との相関をグラフ化し、相関係数(r値)を導いた。

調査の結果、数学検定4級合格率と「数学A」「数学B」の正答率との相関係数は、それぞれ「0.622」、「0.6048」で、正の相関があることが分かった。これは、中学2年生の受検者が多い数学検定4級の合格率と、中学3年生進級直後に実施される全国学力・学習状況調査の成績には関連があることを示している。

数学B問題の平均正答率と数学検定4級合格率

同協会は、「数学検定は第三者による実力・絶対評価。数学検定を活用することによって、基礎基本の定着や、確かな学力の向上など、一定の学習効果が期待できるということを示唆しているのでは」と考えている。

※「数学検定」…2011年7月から「数検」という呼称は使用していない