国立国会図書館は27日、国立国会図書館デジタル化資料、および同サービスの歴史的音源専用ページ「れきおん」に約1万点の音源を追加した。加えて、これまで館内限定で提供していた音源のうち、著作権・著作隣接権の保護期間満了が確認できた約300点をインターネット上で公開した。

歴史的音源専用ページ「れきおん」

今回新たにインターネット上で公開された音源のジャンルは、主に演説・朗読。東郷平八郎、尾崎行雄、近衛文麿、平沼騏一郎、米内光政、松岡洋右、東條英機などの演説音源283点や、坪内逍遥の朗読音源12点が含まれる。

また、館内限定公開の追加音源としては、丸山明宏(美輪明宏)ほかによる「イタリア映画『道』主題歌 ジェルソミーナ」(コロムビア)、ベルリンオリンピックの実況音源である「河西三省「日本放送協会著作権所有:水上競技実況放送(女子二百米平泳決勝)」」(ポリドール)などがある。館内限定公開の音源は、国立国会図書館および125館の配信提供参加図書館で聴くことが可能だ。

これにより、同館が提供する音源は約4万8,700点となり、インターネット公開されているものはその内1,090点。今回の公開をもって、歴史的音盤アーカイブ推進協議会(HiRAC)によりデジタル化が行われた全音源について、追加提供が完了したということだ。

なお、「歴史的音源」は、歴史的音盤アーカイブ推進協議会(HiRAC)がデジタル化した、1900年代初頭から1950年ごろまでに国内で製造されたSPレコードなどに録音されている音楽・演説を提供するコレクション。同コレクションは「国立国会図書館デジタル化資料」および、同サービスの歴史的音源専用ページ「れきおん」で聴くことができる。