レゴ・マインドストームEV3をWindows 8.1でコントロール

今度はMicrosoftのプレスリリースから話題をピックアップ。もっともBuild 2013のキーノートでWindowsプログラムマネージャー担当コーポレートバイスプレジデントのAntoine Leblond(アントワーン・レブロンド)氏がデモンストレーションを行っていたため、目新しさはない。だが、今回同社は改めて「Microsoft and LEGO Education demonstrate development possibilities on Windows 8.1 with SentryBot(マイクロソフトとレゴは、Windows 8.1上で教育用番兵ロボットの開発の可能性を実証)」というプレスリリースを発表した。

日本国内では「教育用レゴ・マインドストームEV3」が有名である。ARM9プロセッサおよび64メガバイトのメモリで構成されたハードウェアには、Linuxを採用。独自の教育版EV3ソフトウェアを用意し、海外では2013年8月から、日本国内では9月から発売予定である(図03)。

図03 「マインドストームEV3 基本セット」。希望小売価格は税込みで45,150円

Build 2013ではマインドストームEV3プラットフォームを使い、SentryBot(番兵ロボット)を実際に動かすデモンストレーションが行われていた。USBまたはBluetooth経由でWindows 8.1マシンとEV3を接続し、さまざまなシナリオに対応するという(図04)。

図04 Surfaceと並ぶLEGOマインドストームEV3

同社の開発&プラットフォームエバンジェリズムシニアマネージャのEric Havir(エリック・ハヴィール)は、「レゴマインドストームは、プログラムと接続するプロトコルを持ち簡単に接続できる」と述べ、前述した「USBなどで簡単に接続し、開発者自身のアイディアを具現化することに焦点を当てることができる」と開発が容易であることをアピールした。Microsoftは、アプリケーションを開発するための環境をWindows 8.1上に構築し、レゴマインドストームEV3プラットフォームSDKの導入で開発環境はそろうそうだ(図05)。

図05 Build 2013でのデモンストレーション。SurfaceでEV3をコントロールしている

Microsoftは、SentryBotアプリケーション用のAPI(Application Programming Interface:簡潔にプログラムを記述するためのインターフェース)を、Windows 8.1リリースと同時タイミングで公開することを明言し、開発者は利用できるという。教育分野というよりも、"自分が作ったロボットが規則的、もしくは命令どおりに動く"ことに面白さを感じるが、これもWindows 8.1が備える可能性の一つといえるだろう。