Googleが密かに開始した謎のプロジェクトが話題になっている。これは同社が米連邦通信委員会(FCC)に申請した書類から判明したもので、無線技術のコンサルティングエンジニアであるSteven Crowley氏が自身のBlogで紹介している。米カリフォルニア州マウンテンビューの同本社内に50の無線中継基地を建て、200のユーザーデバイスを接続するというもの。2.5GHz帯を使用しており、何らかの無線ブロードバンド実証実験を行っているとみられる。

Crowley氏によれば、50の無線中継基地はキャンパスの建物内外に配置され、それぞれ100~200メートルまたは500~1000メートルの通信距離を持っているという。指向性と非指向性の2種類のアンテナが用意され、半径2マイル(約3.2キロメートル)の範囲で行われるようだ。カバーエリアと基地局数を比較すると非常に密集配置されており、エリア内ではかなり大容量のデータ通信が可能だと同氏は分析している。また使用される周波数帯は2524~2546MHzと2567~2625MHzで、これはEducational Broadband Service (EBS)とBroadband Radio Service (BRS)の名称で呼ばれる。一般には「Clearwire」がWiMAXサービスの「Clear」を提供している帯域として知られ、来年には同帯域の一部を使ってTD-LTEベースのサービスが開始されるとみられる。なお、GoogleはもともとClearwireの株主だったが、ソフトバンクやSprintらによる一連の買収劇の中ですでに株を手放している。今回の実証実験のためのマウンテンビュー地域での同帯域は、一部をスタンフォード大学から借り受ける形で行われていることがFCCのデータベースで判明しているという。

帯域以外の情報、例えば基地局やユーザーデバイスの製造メーカーなどは極秘扱いとなっており、プロジェクト全体の概要は不明だ。Crowley氏はGoogleが開発中のデバイスの実験フィールドと分析しているが、申請フォームにあるコード名から中ではLTE技術が利用されていると予測している。

(記事提供: AndroWire編集部)