いざ換装!! 月賦で結構な額のX60は甦るのか!?

機材が揃ったので換装作業に入りたい。メーカーによって多少の違いはあるだろうが、基本的にノートPCのストレージ換装では、リカバリディスクを用意するかバックアップデータを作成して、物理的にストレージを交換して、リカバリもしくはバックアップデータを書き戻すだけで完了する。

まずバックアップデータの作成だが、今使っているパソコン環境をそのまま移行させるのであれば、市販のバックアップソフト等を用いるのが一般的だろう。このあたりは、量販店などに行けば有名なソフトがいくらでも置いてあるはずだ。クリーンインストールでいいのであれば、製品標準のリカバリディスクを用意するだけなので、もっと手軽だ。今回は、高速目的のまっさら状態にしたいので、リカバリディスクによるクリーンインストールでやってしまうことにした。

このThinkPad X60の場合は、リカバリに必要なデータが、HDD内に区切られたリカバリ領域に最初から入っており、そこから直接リカバリをかける方式となっている。ストレージを換装してリカバリする場合は、別途光学メディアのリカバリディスクを作成する必要があるが、このリカバリディスクの作成もリカバリ領域のデータから実施することが可能だ。製品によっては、最初からリカバリディスクの光学メディアが付属している場合もあるが、最近の製品ではデータとしてリカバリ領域に収められている場合が一般的だろう。このあたりは、製品マニュアルで簡単に確認できるので、事前にチェックしておくと良いだろう。

ThinkPad X60の場合は、OSのリカバリ領域からリカバリディスクを作成できる。最近のノートパソコンだと一般的な仕様だろう

リカバリディスクが完成したら、今度はストレージの交換だ。これもノートPCによってまちまちだが、メモリ交換並に簡単に換装できるノートPCもあれば、分解に近い作業が必要なノートPCや、そもそも普通の工具では手の出しようが無い特殊な製品もあるだろう。長期延長保障などに入っていて、保障に未練がある場合も注意が必要だ。事前に換装できるかの確認と、万が一壊してしまった場合の覚悟は完了しておきたい。

今回のThinkPad X60の場合は、ストレージの換装はメモリ交換よりも簡単な作業となる。底面のプラスネジを1本外して、ガイドに沿ってHDDトレーを引っぱり出し、トレーのHDDとSSDを乗せ変えたら、元と同じようにトレーを差し込んで完了。作業時間はカップラーメンを作るよりも短い時間で十分である。

底面のネジを1本外して、カバーを取り払う。そのままストレージのトレーにアクセスできるようになる

あとはトレーを引っ張り出してやるだけ

トレーからHDDを外して、SSDに換装してやり、トレーを挿入。あとはカバーを元通りにネジ留めしてやるだけだ

まぁ簡単な作業なのだが、一応注意しておきたいのは、ストレージの厚みだ。よく、2.5型で9.5mm厚とか、7mm厚だとか、ストレージドライブのスペックに厚みが明記されている例をご覧になたことがあるだろう。世の中には、同じ2.5型でも厚みが7mmでないと入らないノートPCが結構存在するのだ。何で厚みに種類が、と思われる方もおられるだろうが、ストレージ側としては厚みが確保できたほうが内部に(HDDの場合)ディスク枚数を入れられるので容量が稼げる、一方でノートPCとしては本体の薄型化ためにストレージの厚みを制限したいので、特に薄型・小型なモバイルノートでは7mm厚を要求される場合が多い。

M3 Proシリーズの厚みは7mm。ノートパソコン側のストレージ搭載スペースが何mm対応なのかどうかは事前に調べておこう

さて、今回の場合だが、PlextorのM3 Proシリーズは全モデル7mm厚だ。というか、Plextorの現行ラインナップは基本的には7mm厚の仕様を採っており、換装対象のノートPCの制限に左右されないよう配慮がなされている。ThinkPad X60については、9.5mm厚に対応している。ただ、厚みが違ってもネジ穴やコネクタの位置は同じなので、9.5mmでないと換装できないということは無い。基本的に、7mm厚ストレージは何にでも入るが、9.5mm厚ストレージだとノートPC側の7mm制限に引っかかるかも、と覚えておこう。換装が終了したら、そのままリカバリディスクでインストール作業を行えば全作業終了である。

次ページ:体感はかなり速いぞ!? ベンチマークの結果は!?