環境省はこのほど、放射性物質汚染対処特措法の対象地域以外で、局所的な汚染箇所(以下、ホットスポット)が発見された場合の対処方法などを取りまとめた「放射性物質による局所的汚染箇所への対処ガイドライン」を発表した。

ホットスポットの目安は、「地表から1メートルの高さの空間線量率が周辺より毎時1マイクロシーベルト以上高い数値が測定された箇所」となる。

同ガイドラインでは、ホットスポットが発見されやすい場所として、雨水排水が集まる場所、風雨などにより泥・土などがたまりやすい場所、植物が生えている場所、放射性物質が付着しやすい構造物などを紹介。特に大量の雨水排水が集まる場所では、高濃度の放射性物質が観測される場合や、汚染規模が広範囲にわたる場合などがあることから、注意を呼びかけている。

詳細をみると、雨水排水場所が集まる場所については、建物の雨樋、竪樋から直接排水されている犬走り(建物軒下の外壁周縁部の砂利敷きやコンクリート打設部分)、屋上・プールなど屋外の排水口、側溝・排水路、雨水枡、調節池などを想定。

特に、上流の集水域において、放射性物質の流出しやすい土地利用や施設などの占有率が高い場合には、雨水排水に伴い大量の放射性物質が流出するという。例えば、上流にコンクリートなどで舗装された駐車場、広い屋根を持つ工場などがある場合は、放射性物質を含む雨水排水が側溝・排水路などを通じて大量に下流に流れるため、留意が必要となる。

また、放射性物質(セシウム)は土壌や落葉などに付着しやすいため、雨水排水が集まる場所で土壌・落葉などが集積している場合は、放射性物質が蓄積し、高濃度の放射性物質が見つかる可能性が高い。ガイドラインでは、竪樋の下や雨水枡の泥溜まり部分、側溝の破損個所周辺、排水路の土壌などで、高濃度の放射性物質が発見された事例を紹介している。

竪樋の下の土壌での蓄積例(出典:環境省Webサイト)

このほか、ホットスポットが発見される可能性が高い場所として、風雨などにより集積した縁石や塀際の土だまり、コンクリートと表土の境、コンクリートやレンガ(地表面)の割れ目・継ぎ目(目地部)、カビや土がついて黒ずんだ構造物、樹木の葉・幹・根、根元付近の土、花壇・植栽、芝・草地、コケ、落ち葉だまり、錆びた鉄構造物、トタン屋根、茅葺き屋根、麦わら葺き屋根などを挙げている。

なお、ホットスポットが発見された場合は、まず立ち入りを制限した上で、空間線量率の低減措置や放射性物質の飛散・流出防止といった環境対策を実施する。詳細は下表を参照。

局所的汚染箇所が発見された場合の安全対策・環境対策(出典:環境省Webサイト)

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