最近のPC市場はディスプレイ一体型PCやノートPCが人気で、売り上げの大部分を占めているという。一方で、一昔前まで主流だった本体分離型のセパレートデスクトップの人気が伸び悩んでおり、各社のラインアップも縮小の一途をたどっている。しかしセパレートタイプは、好みの外付けディスプレイと組み合わせて使用できることや、パーツの交換や増設が比較的簡単に行えることなどのメリットがあり、ハイエンドユーザーを中心に一定の需要が存在する。とくにパフォーマンス重視のPCゲーマーには根強い人気がある。

日本HPが発表した「HP Pavilion Desktop PC h9-1170jp」も、そうしたセパレートデスクトップのひとつだ。同社のデスクトップPCのラインアップでは「HP Pavilion Desktop PC h8」シリーズの上位に位置するフラグシップモデルとなる。

ハイエンドユーザー向けの機種らしく、筐体はブラックとシルバー基調の洗練されたデザインになっている。フロントパネルはピアノブラック仕上げで、つやつやした光沢感が印象的。ちなみに、このフロントパネルにはLEDが組み込まれており、マシンの稼働時に赤く光るようになっている。

フロントパネルなどにLEDが内蔵されており、マシン稼働時に赤く光るのが個性的

今回借りることができた評価機は、CPUにAMDの8コアプロセッサ、AMD FX-8120(3.10GHz)を搭載していた。またグラフィックスはNVIDIA GeForce GTX 550 Tiを装備。ストレージは4TBのハードディスクが内蔵されており、メモリは8GBとなっていた。ちなみに、本機には水冷式のCPUクーラーが採用されており、稼働時でもファンの風切り音などがあまり耳につかないのが印象的。ハイエンド機でありながら、静音性が高いのもポイントだ。

本体側面。右側のパネルは、下1/3程度が透明パネルになっており、内部のパーツが透けて見えるようになっている。HPでは、この部分をクリアサイドウィンドウと呼んでいる

本機のパフォーマンスをチェックするため、PCMark 7でベンチマークを計測してみたところ、PCMark Scoreは2468となった。また、Windowsエクスペリエンス インデックスでは下の図のようになった。一般的なユーザーには充分すぎる性能だが、ゲーマーのなかにはさらに上を求める人もいるかもしれない。その場合は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」のBTOで上位版のCPUやグラフィックカードを検討してみるといいだろう。CPUはFX-8150、グラフィックスはAMD Radeon HD6850またはGeForce GTX 580を選択することができる。

Windowsエクスペリエンス インデックスの結果。プロセッサもグラフィックスも非常に高速であることが分かる

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