実用レベルに達しているgPadの機能

それではgPadの特徴的な機能を見ていきましょう。最初は検索とgrep機能。前述のとおりgPadはgrepによる検索結果をドッキングウィンドウに表示するなど、grepによる検索結果を重視しています。しかし、grepによる検索機能と編集中のテキストファイルに対する検索は基本的に異なり、grep実行時は検索結果が別ウィンドウに表示されますが、編集中のテキストファイルを対象にした検索は一般的なテキストエディターと同じく、強調表示やカーソル移動がなされるというもの(図18~19)。

図18 こちらはgrep機能を実行した状態。通常の検索機能とは異なり、ファイルの種類や対象となるフォルダーの指定が必要です

図19 こちらは通常の検索機能を実行した状態。初期状態で強調表示が行われます。また、実行自体はダイアログを呼び出さず、検索バーから実行することもできます

プログラミング経験がある方ならご存じのとおり、コーディング時やデバッグ時は問題となるオブジェクトを素早く検索する必要がありますので、gPadのgrep機能には、ファイル名と行番号のようなタグ情報を用いた表示形式を用いています。この情報を元にファイルを開く方法はタグジャンプと呼ばれますが、同機能は誤用の修正や過去に作成した文書を参照する際にも有効ですので、日本語文書を作成する場面にもお使いください。

蛇足ですが、ソースファイル中のオブジェクト定義を素早く簡単に検索するためのインデックスを作成するCtags機能(gPad内では単にタグファイルと呼称)もサポートされていますので、コーディングを主目的としたユーザーにも有用ではないでしょうか。

シチュエーション別の操作として特筆したいのはCSV/TSVのサポート。前者はComma-Separated Valuesの略称で、複数の項目をカンマで区切ったテキストファイルです。後者はTab-Separated Valuesの略称で区切り文字をタブに切り替えたもの。例えばMicrosoft Excelに流し込む前のデータを簡単に編集したい場合や、修正部分が多いデータをテキストファイルにエクスポートして、素早く修正した場合に有効です(図20~21)。

図20 表示形式を切り替えるため、<表示>メニュー→<表示モード>→<TSV(もしくはCSV)>とクリックします

図21 これでCSV/TSVモードに切り替わりました。項目幅はドラッグ操作やダブルクリックで調整できます

各項目幅はドラッグで手動調整、ダブルクリックで自動調整できるなど自由度は高めで、計算機能は備わっていないものの表計算ソフトのような使い方もできるはず。また、キーボードマクロを併用することで編集効率も高まるため、ユーザーによっては本機能を主目的としてgPadを導入するメリットも大きいでしょう。

テキストエディターとして実にユニークな機能がマウスジェスチャーのサポート。新しいタブの作成や終了といった操作を、マウスの右ボタンによるジェスチャーで実行できるというものです。筆者自身は普段からマウスジェスチャー機能を備えるソフトウェアを使用していないため、精度や使用感覚に対して言及することはできませんが、書いた原稿をつれづれと眺めている場面は有効に感じました。なお、オプションからは新たな既存ジェスチャーの内容編集や新規ジェスチャーの作成も可能です(図22~23)。

図22 マウスジェスチャーの内容はオプションダイアログから確認できます。また、「分類」からアクションを選択し、新しいマウスジェスチャーを追加することも可能です

図23 ステータスバーには実行中のマウスジェスチャーが表示されるため、誤操作してしまうことは多くありません

gPadは、このほかにも多くの機能を備えていますが、すべてを列挙していくと切りがありませんので、紹介から漏れた機能はご自身の目でご確認ください。筆者は様々なテキストエディターを見てきましたが、これまで紹介してきたソフトウェアと比較してもgPadは遜色のない出来でした。前述のようにユニークな機能を備える本テキストエディターは、乗り換え対象に数えられてしかるべきでしょう。

gPadの紹介は以上です。ナビゲーターは阿久津良和でした。次回もお楽しみに。