厚生労働省で22日、薬事・食品衛生審議会 食品衛生分科会 放射性物質対策部会が開催され、「食品中の放射性物質に係る規格基準の設定について」とする放射性セシウムの新規制値案が示された。現在、1年間に食べる全ての食品からの被曝上限を「5ミリシーベルト」と設定している暫定規制値を、新規制値案では「1ミリシーベルト」と設定することが提案された。

食品の区分については、特別な配慮が必要と考えられる「飲料水」「乳児用食品」「牛乳」は区分を設け、それ以外の食品は「一般食品」とし、全体で4区分とした。

新規制値案では、「飲料水」について10ベクレル/kg、「乳児用食品」と「牛乳」については、それぞれ50ベクレル/kg、「一般食品」については、100ベクレル/kgを基準値とすることが示された。

同案では、新しい基準値の下での実際の被曝線量は、中央値濃度もしくは90%値濃度の食品を全年齢層における国民の平均摂取量で1年間摂取し続けたと仮定した場合、介入線量レベルの年間1ミリシーベルトに対し、小さな値になると推計。

しかし同時に、実際の被曝線量の推計については、今後、食品の汚染状況や摂取状況を調査し、継続的に検証することが必要と考えられるとしている。