5GHz帯で高い実効スループット

極めて機能が充実している本製品だが、"最大450Mbps"の実力も気になるところ。そこで、最大300Mbpsの2.4GHz帯と最大450Mbpsの5GHz帯で、無線LANの実効速度を計測してみた。子機としたのはノートPCで、内蔵の無線LANはIEEE802.11b/g/n対応(2.4GHz帯)、CPUはIntel Core i5-2520M(2.50GHz)、メモリは4GB、OSはWindows 7 Home Premium SP1 32bit版だ。5GHz帯(最大450Mbps)の確認には、このノートPCの有線LAN(1000BASE-T)を、AtermWR9500Nに同梱されるイーサネットコンバータに接続して行った。

1つ目のテストは、インターネット通信だ。回線には100Mbpsの専用線を用い、速度計測サイトは「BNR スピードテスト」を利用した。

通信速度を計測した「BNR スピードテスト」。今回はダウンロード速度のみ計測

2つ目のテストは、単純なPCとPCのファイルコピー速度だ。親機(AtermWR9500N)の有線LANポートにデスクトップPCを接続し、子機(ノートPCおよびイーサネットコンバータ)との間でファイルコピーの転送レートを算出している。

また、無線LANの親機(AtermWR9500N)と子機(ノートPCおよびイーサネットコンバータ)の距離は、だいたい5mで固定した。壁などの遮蔽物はなく、かなり理想的な環境である。

結果は下表の通りだ。1つ目のインターネット通信に関しては、回線の上限(100Mbps)が影響して頭打ちになったようだが、これは想像していた通り。2つ目のファイルコピーだと、5GHz帯の通信で約196.2Mbpsという高速な転送レートが出ている。全体を通して、5GHz帯で通信したほうが高速だ(イーサネットコンバータ使用)。大型のノートPCを据え置きで使っている場合などは、ノートPCの有線LANをイーサネットコンバータに接続して、無線LAN通信したほうが快適かもしれない。

2.4GHz帯 5GHz帯
インターネット通信(下り) 約39.3Mbps 約84.1Mbps
ファイルコピー (上り)約36.7Mbps
(下り)約47.3Mbps
(上り)約196.2Mbps
(下り)約196.2Mbps

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次回は、AtermWR9500Nが持つ付加的な機能を実際に使ってみて、その印象をレポートしたい。USBポートを使った簡易NAS機能やメディアサーバ機能、USBカメラの映像配信とインターネットからの視聴、映像コンテンツの視聴に適したTVモードなどを試してみる予定だ。