仕事で必須の名刺管理を強力サポート

一年を通して、ビジネスユースの心強い味方になるのが、名刺管理ソフト「名刺ファイリングOCR」だ。この「名刺ファイリングOCR」というソフトは、退蔵しがちな"名刺"資産をデジタル化することで有効活用しやすくするというもの。しかも、名刺情報をスキャン時にデータベース化するので、名前や社名、住所といった情報がそれぞれの項目に表示され、管理しやすい(入力の手間がかからない)という特徴がある。データ化により社名や名前などから目的の名刺情報を瞬時に表示できるので、営業など名刺交換を多くする人ほど重宝しそうだ。

しかも年末年始は、名刺ファイリングOCRが真価を発揮する絶好の機会。"1年を通して知り合った人に年末の挨拶を送りたい"、"年末年始の挨拶回りで大量に入手した名刺の管理を手軽に行いたい"といったニーズにぴったりなのだ。年賀状作成ソフトとの連携にも対応しており、スキャンした名刺データを使って年賀状の宛名印刷に活用することもできる。忙しい時期だからこそ、ScanSnapと名刺ファイリングOCRを上手に活用したいものだ。

「名刺ファイリングOCR」は、使い勝手の異なる2つのレイアウトが用意されている。データ一覧域が広いレイアウト(写真左)とデータ編集域が広いレイアウト(写真右)

年末年始ならずとも、名刺ファイリングOCRはデータの"ハブ"としても活躍する。つまり、連携先のソフトウェアがあってこその一面も大きいのだ。名刺ファイリングOCRでは、「Microsoft Excel」、「Microsoft Outlook」、「Microsoft Outlook Express」、「筆まめ」と連携できるようになっている。それぞれのソフトに対応するボタンが画面上に用意され、各ソフトへとスムーズにデータを書き出せる。

外部ソフトとの連携機能も搭載。例えば「筆まめ」へのデータ連携が可能で、氏名や住所といったデータをエクスポートできる

Microsoft Excelで名刺データを表示させたところ

「QRコードの生成機能」もユニークだ。名刺の情報をQRコード化する機能で、NTTドコモ端末向け、au/ソフトバンクモバイル端末向けのQRコードを生成できる。このQRコードを対応した携帯電話で読み取れば、名刺の情報を手軽にインポート可能だ。

名刺データをQRコードで出力可能。QRコードに組み込む情報(氏名や電話番号など)を選択できる。NTTドコモ用QRコード(写真中央)とau/ソフトバンクモバイル用QRコード(写真右)

ちなみに「Alt+F3」のショートカットキーで、名刺検索に特化したウィンドウ、「名刺ファイリングOCR Viewer」が起動する。検索文字列の入力フォームに氏名や会社名などを入力することで、該当する情報が含まれた名刺を素早くリストアップしてくれる機能だ。連絡したい相手の電話番号やメールアドレスを知りたいとき、Alt+F3、キーワード入力、検索と、面倒な操作をすることなく、すばやく探し出せる。

「Alt+F3」で一発起動し、名刺データをすばやく検索できる「名刺ファイリングOCR Viewer」

来年こそは家計簿を……

ScanSnap S1500のホームユースとしては、バンドルソフトの「やさしく家計簿エントリー for ScanSnap」を積極的に使いたいところ。ScanSnap S1500で"レシート"をスキャンすることで、買ったものや金額、お店、仕訳(食費や雑費など)を、ほぼ自動で家計簿に入力できるのだ。使い始めは多少の手動入力(仕訳の項目など)が必要だが、手動入力の情報が充実するにつれ、自動入力の精度がどんどん高まっていく。

こうして管理する家計簿データは、月別や日別で表示可能で、読み込んだレシート自体の確認もできる。PCが苦手、もしくは入力が面倒でPCを使った家計簿を断念していた、そんな人にこそ、ぜひ使ってもらいたい。「やさしく家計簿エントリー for ScanSnap」を起動し、ScanSnap S1500にレシートをセットしてScanボタンを押す。たったそれだけで、簡単に家計簿が作成できるのだ。

スキャンしたレシート画像と読み込んだ買物データが表示される。価格ごとに「費目」「内訳」を選択できる

いつでも活躍するScanSnap

ScanSnap S1500が発売から長く愛されている理由は、高いスペックとコストバランスという面ももちろんあるだろう。しかしそれよりも、ソフトウェアのアップデートで最新のサービスと連携したり、機能が大幅に追加されたりといった、既存ユーザーへのサポートが充実している点が大きい。実際、そういった点を考慮して、筆者は使わせてもらっているわけだ。

これまで紹介してきたように、バンドルソフトや管理ソフトが実に多機能なのは、改めて強調しておきたい部分だ。スキャン自体は簡単ながら、スキャン後のデータの扱いまでシッカリと考えられている。だからこそ、たぶんユーザーによって、感動するポイント、便利に思うポイントは違うハズだ。

紙書類のデータ化だけでも元が取れるであろう「ScanSnap S1500」という製品は、デジタル大掃除だけではもったいない。日常的に活用することで、身の回りが紙に埋もれることもなく、情報の素早い検索/利用という意味でも手放せなくなる。

最後に1つ、「ScanAid」というScanSnap用のメンテナンスキットも覚えておくとよい。給排紙の消耗品であるピックローラユニットやパッドユニットなどを同梱したもので、本格的なメンテナンスが自分で行えるキットだ。クリーニングペーパーやクリーナー、クロスなども入っており、消耗部品の交換から本体の清掃まで対応できる。身の回りの紙の大掃除だけでなく、ScanSnap自体の掃除やメンテナンスも行うことで、"ドキュメントスキャナの名機"をより長く愛用してもらいたいものだ。

メンテナンスキットの「ScanAid」。消耗部品や清掃用品のオールインワンキットだが、それぞれ単品でも購入できる

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