各種の機能についても、K-xから様々な改良が加えられている。画質の傾向を調整する「カスタムイメージ」は、全7種類から全9種類に強化。追加されたのは、ポジフィルムのような高彩度で高コントラストになる「リバーサルフィルム」と、低彩度で高コントラストになる「銀残し」の2つ。銀残しは、映画のフィルム現像の際に施す特殊処理に由来するもので、渋いて味わいの深い仕上がりを得られる。

撮影時または撮影後に適用できるエフェクト機能の「デジタルフィルター」は、「トゥインクル」「デッサン」「ポスタリゼーション」「色抽出(2色)」を新搭載して全18種類に対応。効果の重ね掛けもできる。また、カラーバランスを崩した特殊効果の「クロスプロセスモード」は、撮ってみるまで結果が予想できない「シャッフル」と、あらかじめパラメーターが設定されている3種類の「プリセット」に加えて、好みの結果を保存できる「お気に入り」を搭載した。

カスタムイメージ「銀残し」の設定画面。各パラメータの微調整もできる

再生モードパレットでは、デジタルフィルターやリサイズ、スライドショーなどを選べる

デジタルフィルターの「カスタム」では、好きなフィルター効果を作成して保存できる

クロスプロセスの選択画面。静止画だけでなく動画でも利用できる

連写と合成によって、暗部から明部までの幅広いトーンを再現する「HDR(ハイダイナミックレンジ)」機能は、位置の自動調整に対応し、手持ち撮影でもズレが目立たないようになった。効果はオート、標準、誇張(3段階)から選べる。また、シーンモードには3枚の画像を連写して合成を行なう「夜景HDR」を搭載した。

各種のパラメータを調整して、RAWデータをカメラ内で現像することができる

SCN(シーンモード)は、「夜景HDR」や「ステージライト」「ペット」など11種類

ユニークな付加機能として、IrSimple/IrSSの赤外線通信にも注目したい。携帯電話やフォトフレームなど対応する電子機器に撮影画像をワイヤレスで送受信できるほか、Exif情報を使った通信対戦ゲーム「フォトチャレンジャー」を楽しめる。これは、撮影画像のExif情報に基づいてパラメータを生成し、2台のK-rを使って勝敗を競うもの。2台のK-rが必要ということもあり、残念ながら今回は試していないが、撮影とはまったく関係のない機能を搭載した開発者こそがチャレンジャーだと思う。

赤外線通信機能では、画像を2メガまたは0.3メガに自動リサイズして送信もできる

フォトチャレンジャーの画像選択画面。面白いかどうかは不明だが、斬新な機能

ボディ上部のグリーンボタンには、7種類から好きな機能を割り当てることが可能

高感度ノイズリダクションのカスタムでは、その度合いを感度ごとに細かく設定できる

そのほか、インターバル撮影や動画編集機能、AF微調整機能などに対応。印象的な色を強調するホワイトバランスの「CTE」や、シーンの自動認識モード「オートピクチャーモード」、センサーゴミの自動除去機能「ダストリムーバル」などは引き続き搭載する。……つづきを読む