「エヴァンゲリオン」の綾波レイ役としてもおなじみの声優・林原めぐみが、2010年7月21日、シングルとアルバムを同時リリースする。そこで今回は、CDリリースに寄せた林原めぐみからのメッセージを紹介しよう。

7/21に同時リリースされるシングル(左)とアルバム(右)のジャケットイメージ

シングルは「CRヱヴァンゲリヲン~始まりの福音~」のイメージソング

前シングルの「集結の園へ」(CR「新世紀エヴァンゲリオン~最後のシ者~」イメージソング)に続き、新パチンコ「CRヱヴァンゲリヲン~始まりの福音~」のイメージソング「集結の運命」を担当する林原めぐみ。本作は、林原めぐみ自身が作詞を手掛けているほか、編曲に「エヴァ」シリーズの全ての劇伴を作曲している鷺巣詩郎氏を迎えた渾身の一作となっており、最強ペアが送る「エヴァ」の新しい世界観に注目したい。なお、カップリングには、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の劇中で使われた名曲「今日の日はさようなら」を"Maternal ver."として収録。本シングルでしか聴くことができないアレンジとなっている。

――前回リリースしたシングル「集結の園へ」に続いての「集結の運命」ということですが、タイトルに込められた想い、前作との関連性などはあるのでしょうか?

何か、意味づけが好きなんですよね。前回、エヴァを「演じる」のではなく「歌う」というのは、またぐ敷居が違う気がすると思っていた、とお話ししました。しかし、命(メイ)があるなら、きっとそこに意味があると決意して、迷いを払い、瞑想するかのように歌詞を引き上げ、歌わせていただきました。結果、ありがたくも好評をいただいて……。
私ならば、私である繋がりや縛りが欲しくなってしまって、今回タイトルを継承してみました。

――今回の「集結の運命」でも作詞を担当されていますが、全体のテーマや前回の「集結の園へ」との対比など、工夫した部分があったら教えてください

どこかキリスト教のモチーフを感じさせつつも、やはり、日本で生まれたエヴァ。前回の「集結の園へ」は、日本の宗教観のようなものをのせました。教会の鐘やら除夜の鐘やら、ありとあらゆる宗教の祈りの言葉、音、音楽などを混ぜ、混沌の中の神を表現してみました。そんなモノが、エヴァ初号機の中につまっている気がしたので……。
宗教的なモラルや根幹の考え方というのは、語るのはとてもデリケートな問題を含んでいるので、あえてあまり言ってはこなかったのですが、例えば「集結の園へ」の冒頭の歌詞には、以下のような意味合いを持たせています。
●花なら散りゆく……(キリスト教では死んだらこの世とはさよならという考え。神の子になるか、なれないないか。とにかく、人間としてはおしまい。花は散りまた咲くけど、今回の花はおしまい。)
●夢なら果てなく……(ヒンドゥー教などでは輪廻転生の考えがあります。人は死んでまた別の命として生まれ変わり、命はつながっていきます。前世とか来世とか、そういったことですよね。)
●それなら涙はどこへとかえらん……(それならば、人の命はどこへいくのだろうかと。終わりなのか、続くのか……)

もちろん命をあえて涙と表現したのは、「ないているのは私?」と、死の直前に見せた「彼女」の涙の行く先を問う形で表現しました。「園」はエデンの園をイメージしています。

「集結の園へ」の発売当時は、言葉の印象だけを感じるか、味わってもらえればいいなと思っていて、でももう時期的に十分味わったころだと思いますので、あえてここでネタばらしします。
「なるほど」な面白さより、「なんだろう」っておもしろさがきっとエヴァだと思いますし。

そして「集結の運命」ですが、命の行き先は運命だった!ということで、18の魂にお集まりいただいています(←これヒントですよ)。賢いみなさんは、歌詞をご覧いただければすぐに「なるほど」になると思います。

――今回の「集結の運命」は鷺巣詩郎さんによる作曲ですが、最初にメロディを聞いた印象はいかがでしたか?

率直な感想は、「私いらないじゃん」「もう誰がいうまでもなくエヴァじゃん」「BGMとしてこのままでいいんじゃ?」「コーラス、すげー!」……でした(笑)。でも、鷺巣さんは、私のそんな萎縮など気にもとめず、スマーーーートに、とてもとてもスマーーーーートにレコーディングを進めてくださいました。すごい大人がいたもんです、ありがたいことです。
経験値と知識量と謙虚さと作品へのまじめさと力と正確さときれいな奥様と、こんなに全部持っている人っていないなあと思います。「羨ましい」とか、そういったものは全然ないのですが……というか、鷺巣さんには「羨ましがらせる何か」みたいな余計なものは、オーラの中にないんです。今までにいっぱい凄い人とか、偉い人とか、偉そうな人とか見てきましたけど、あんまりいない稀有なタイプの方ですね。ご一緒できて幸せでした。

――「集結の運命」はとても難しい楽曲に感じますが、カラオケで歌う際にアドバイスがあったら教えてください

もうそれはいかようにでも、ご自由にといった感じです。脳内麻薬のごとく脳内エヴァで歌えばそれでよし!と思います。メロディーや歌詞にとらわれず、エヴァの世界のことだけ考えて歌ってください。

――余談で、林原さんが今個人的に「集結」させたいものは何かありますか?

好きなお酒とおいしいごはんと好きな人たち。

――カップリング曲の「今日の日はさようなら Maternal ver.」はどういった仕上がりになっているのでしょうか? また、そこに込めた想いを聞かせてください

Maternalを是非辞書で調べてみてください。その意図がわかるはずです!
鷺巣さんには、「最初はこんなイメージで、その後こんなイメージで、そして、こんなイメージになって、最後はこんな。」と、それぞれの「こんな」にお願いを入れて仕上げていただきました。

その「こんな」は「どんな」でも正解だと思います。聴いた人それぞれの「こんな」を楽しんでください。それがエヴァだと思いますし。

――ジャケットビジュアルは、とても変わったデザインの石と林原さんとが融合する神秘的なものになっていますが、今回のデザインコンセプトお教えてください

別に仕事とは関係なく、沖縄に出かける度に、買いためていたステキな石がありました。4個になるから4年分ですね。そして最近また沖縄に行った際にそのお店を訪ねてみたら、なんと閉店してしまっていたんです。駄目もとで隣のお店の方に尋ねたら、そのお店の人は石垣島に戻ったと言われがっかりしたのですが、でも石だけはまだ違うお店で売っているという情報と、以前お店でもらっていた名刺を探しだし、何とか連絡先をゲットすることができました。そこからまたさらに、その人の師匠にあたる方を紹介していただいて、今回の石にたどりつきました。人の手が作り出す、神秘な模様。堪能してください。
【人がつくりし】……がキーワードです。

――アーティスト写真では今までにあまり見たことのない雰囲気の林原さんが見られるとのことですが、撮影時の思い出、秘話などありましたら聞かせてください

スタジオワークが多い声優業に甘んじて、日頃からあまりメイクをバッチリするタイプではないので、珍しいといえば、珍しいかもしれません。前回出したアルバム「Plain」では、すっぴんでしたし。長年お世話になっているメイクの清水さんも、日頃ナチュラルに私を仕上げる事に慣れているのだけれど、秋公開の劇場アニメ「マルドゥック・スクランブル」のイベントの時に、ちょっとバロット(主人公の女の子)の影部分をイメージして、思い切り目の周りを黒く塗ってもらったんです。それが結構評判が良かったので、同時発売のアルバムがナチュラルテイストなこともあったので、ここは真逆にハード目で! ということで、メイクを進めました。前作の「集結の園へ」とあえて同じ衣装を調達して撮影しています。

――いよいよ新たな展開を見せ始めた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」ですが、今後林原さんが作品に対して期待する点などはありますか?

私自身からは何もないです。ただただ監督や制作スタッフのなかに悔いがなければ、それでいいかなと思います。でも「悔い」と呼ぶにはふさわしくないような「悔い」は、次へのエネルギーになるので、それもいいかなとも思います。

――最後に、「集結の運命」をより聴き込むためのワンポイントアドバイスや、「ここを注目して聴くと面白い」といった点があればヒントを教えてください

もう沢山の人がお気づきのようですが、歌詞カードの中の集結を是非見つけてください。これは当たり前にすぐに見つかると思います。見つかったら、集結されている背景を感じていただくことが、よりこの曲を味わえるポイントです。本当のネタ晴らしはもうちょっと先ですね。

タイトル 集結の運命
収録曲 01. 集結の運命
02. 今日の日はさようなら Maternal ver.
03. 集結の運命(off vocal ver.)
04. 今日の日はさようなら Maternal ver.(off vocal ver.)
林原めぐみ
発売日 2010年7月21日 品番 KICM-1310
価格 1,200円
発売元 キングレコード
備考 デジパック仕様で、ジャケット裏面には描き下ろし初号機イラスト。なお、初回製造分のみジャケット裏イラストステッカー封入


通算15枚目のアルバムは13曲の豪華ラインナップ

7月21日にリリースされるニューアルバム「CHOICE」は、林原めぐみの通算15枚目となる作品。アルバム初収録となる、アニメ『スレイヤーズREVOLUTION』「スレイヤーズ EVOLUTION-R』『まなびストレート!』のOP・ED曲や、「エヴァンゲリオン」パチンコテーマ曲のほか、新曲4曲をプラスした全13曲が収録される。

注目の新曲は、林原自身がパーソナリティを務めるラジオの公開収録のみで披露されていた「www.co.jp~Ballade version~」や、作詞を自ら務めている「青写真」「キャリア~」、そして故・岡崎律子が生前に林原めぐみのために書きおこしていたという幻の楽曲「雨の小犬」といった豪華なラインナップとなっている。

――タイトルの「CHOICE」の由来を教えてください

人生いろいろあって、迷ったり、決められなかったり、決めたはずなのにまた迷ったり……。そういったことだらけですよね。「決断力」なんて偉そうなことじゃなくても、とてもとても身近な、例えば"今日のゴハン" "今日の服、靴" "映画を見る、見ない、何を見る" "友達に連絡する、後にする、気になってるけど、なんかしない。やっぱする"……。そう、日常の中に[CHOICE]は常に溢れているんです。その小さな[CHOICE]は全て、自分で決めてきている。そんな小さな自覚の向こうに、大きな[CHOICE]がある。そしてどんな場面でも(悲しい、うれしい含めて)、自分で選んでいるんだ、自分で選んで来ているんだ、という意識? 自覚? を持って生きてほしいなと思うんです。また自分もそうやって生きてい行きたいし、生きているつもりです。
ということで、[CHOICE]にしました。

――色んな「CHOICE」の場に出会えるというジャケット撮影時の感想や、「こんなところに注目!」といった点を教えてください

都内某所にて撮影は行われたのですが、雨男デザイナー「おおうち氏」VS 晴れ女「林原めぐみ」の対決のような凄まじい天候でした。天気予報は曇りのち雨で、多少心配していたものの「大丈夫、めぐちゃんの撮影だもん」とスタイリストの西田嬢は天気を気に留める様子もなく……。でも、セッティングでおおうちさんが外に出ると、そこには大きな雨雲が。「めぐちゃーん、きてきて、雲はらってええ」と呼ばれて私が外に出ると、あれっ日差しが……?(笑)。誰が雲の上で綱引きしてるんだろうって感じでした。
衣装もメイクも、基本はおまかせです。もちろん事前ミーティングはしてますけど、当日はただただ向けられるカメラの前であれこれ「CHOICE」するだけでした。
天候的は、いい感じの曇りと、そして…記録的な集中豪雨!晴れている時に買出しに出かけたスタッフは、水も滴るいい女どころか、ぐしょぐしょになって帰還しました(笑)
出来上がったブックレット内の写真の中には遊びの仕掛けがあるので、是非見つけてほしいと思います。「集結の運命」との連動は、ジャケットのイメージだけじゃないんです。
あとは、DVD付き初回盤の方には、ファンの人がもっとも共感してくれそうな、私らしい「CHOICE」写真があるので、そちらもぜひお楽しみに。

――新曲「青写真」について

入口は実話。そこからの創作です。少し前に高校時代の友達と長電話した時に、私が忘れていることまで彼女はあれこれ覚えていて、それはもう大盛り上がりしまして。そして頭の中に映像が溢れてきたんです。学校も、友達も、制服も、いろいろ。久しぶりの仕事仲間と遅くまで飲み会。以前は、当たり前に飲んでいた、あの頃のまんまの雰囲気の飲み会。子供ができたから、飲み会に行けなくなったなあ……とか、そんな悲しかったり、嘆きなんかは全然ないんです。ただ「あの頃」と今は違うなっていうハッキリとした自覚があって。そんないろんな「あの頃」の映像に襲われて、自分でもびっくりしました。わざわざ思いだそうとしても出てこないけど、「きっかけ」があると吹き出して来るもんですよね。
思い出せないモノは全然思い出せないけど、鮮明に覚えている景色や空気感は、今の自分に少なくとも「いらないもの」ではないから残っているんだと思うんです。忘れたいことも含めて……。
あの頃に戻りたい、とかは全然思わないです。でも脳味噌が勝手にタイムスリップして見えた映像は、セピア色ではありませんでした。
青写真とはそもそも未来予想図を表す言葉ですが、過去は未来へ何かを伝えていると思いたい…なと。そんな願いを込めたタイトルです。「もー済んだことじゃん、終わったことじゃん、昔のことよ!」と割り切りきれない気持ちを、なんか「未練」という言葉で呼びたくないんですよね。でも未練の「未」って、未来の「未」なんですよねー、実は。

――新曲「キャリアGirl NOT Woman」について

頑張りアラサー、アラフォーへの共感ソングです。
"一人になったとき、ふと淋しくなる。なんか、いつの間に年とったんだ? 自分は「あの頃」とちっとも変ってないのに、なんかおつぼね? みたいな?? 酒も飲むし、仕事先では人も上手にあしらえる。けど、「恋」にはプチパニック! 少女マンガに刷り込まれた恋愛なんて有り得ないって知ってるし、バカにしてるし、突然の出会いとか、運命とか、目がハートとか、そういうの大嫌いだけど、でもちょっとどっかで夢みてる……ホントは……誰にもいわないけどね……"という、女になりきれない「女子」へ向けて作りました。モデル? い……います。本人には言ってないけど……。もちろん創作部分のほうが多いですけどね。

――岡崎律子さんが生前に林原さんのために書いていたという幻の曲「雨の小犬」も収録されますが、今回このタイミングでこうして皆さんにお届けできるということの率直な想いを聞かせてください

素直にうれしいです。やっぱり「岡崎律子」という人の歌には優しい希望が満ちています。歌っているのは私でも、その私が元気をもらえるし、あったかくなれます。
久しぶりに歌ってみて思ったことは、やはり彼女の歌には、ほかの誰にもない、香りがあるということ。私を「めぐちゃん」と呼ぶ人も少なくなるキャリアの中、さらに、その「めぐちゃん」の強さと対極にあるくすぐったい場所の真髄を、無理なく、温かく表現してくれるのは、やっぱり彼女しかいないなと思いました。
そういえば晴れ女の私ですが、「雨の小犬」レコーディングの日もトラックダウンの日も、雨でした。

――ラジオの公開録音などで披露されていた「www.co.jp ~Ballade Version~」も初音源化となりますが、~Ballade Version~を制作することになったキッカケや、制作過程の思い出などを聞かせてください

初音源化になります。実は、この歌の根底にあるテーマって、出会いによる「感謝」なんですよね。
もちろん恋愛の形をとっている歌なんですが、その「感謝」を表現するのに、イベントの最後に歌うのはどうかと、イベント用にだけ、バラードバージョンをすでに作っていたんです。当初はそのオケをまんま使うつもりだったんですが、イベントを見に来てくれた作曲のたかはしごうさんが、非常にイベントに感動してくれて、「でもこれじゃ足りない!」と、あらたにアルバム用に音を作り直してくれました。
レコーディングの思い出としては……いやあ、珍しく難航しましたね。何度歌っても、たかはし氏の顔が渋くて、全身からくる「OK」が来ないんです。彼いわく、あのイベントの時のお客さんを思う気持ちや、つながっている感じや、感動や感謝やいろんなものが溢れている「あそこ」がとにかくステキで良かったと……。それを聴いて、ちょっと時間をもらって一人ブース内で考えた後にもう一通り歌って、「どう?」ってミキサールーム見てみたら、たかはし氏が漫画みたいにティッシュ抱えて号泣しながら「これでいきましょう」と。具体的にどうしたかっていうと、一度あのイベント会場を切り捨ててみたんです。それって聞きようによってはヒドイけど、そうではなくて。とても楽しかったあの時間は、もうすでに過去であって、あの感動はあそこにしかなくて、それを目指してはいけないと思ったんです。そして番組は既にゆっくり1000回目指してるわけだし、過去に向けて歌っちゃいけないなと。ということで、この曲を「Plain」用に最初に作った時の気持ちや、バラードにしようと思った気持ちや、歌詞の意味や、歌の主人公の気持ちや、感謝や、そういった最初の頃の気持を思い出して、ただただ「前だけを見て歌おう」って思って歌いました。
人はいろいろ経験すると、そのいろいろが素晴らしければ素晴らしいほど、また、辛ければ辛いほど、そういった「いろいろ」にとらわれたりするけど、それを全部脱いでみるんです。言うのは簡単だけど、イベント会場のあの空気を一度「無」にするのはなんか、しんどかったです。いけないことのような気がしたけど、でも違うんですよね。あの素晴らしかった会場のさらにその先もある……。「そこ」だけ見ていちゃいけないんですよね。「あれは良かった」「楽しかった」ってじっくり味わったら、手を離さないと、次に行けない。固執?しちゃいけないってことかな? だからって忘れるわけもないし、あの思い出はもう私の一部だから、それでいいと。
「ゴールにもたれたりしない」とかつて、リナさんも言ってますしね。もちろん、それを説明してから歌ったんじゃないんですけど、ちゃんと伝わって良かったです。

――初回特典のDVDにはTokyo Boogie Night900回突破記念公録のダイジェストが入りますが、イベント時の思い出など聞かせてください

DVD内にはあまり映像として入っていない部分なのですが、お昼と夕飯のケータリングがお弁当じゃなくて、バイキングブッフェの縮小版といった感じで、コレとコレくださいっていうと、係りの人が盛ってくれるんです。凄いですね、今時の舞台裏の食事事情は。感動した! って、そこかいって感じですけど(笑)、
あと、いつもイベントの最後に影ナレーションで、「BECAUSE」にのせてみなさんへ感謝を込めて語っているんですが、その姿を、初公開です。個人的には永遠に影が良かった気もするけど、
「ほー」と思ってもらえればいいかと思いまして。イベント内の模様、感動、感激は是非画面から感じてください。

――Heartful Stationにおいてはいよいよ1000回突破が目前となってきましたが、率直な感想、また1000回に向けての意気込みを聞かせてください

ありがたいです。まだしゃべって、まだ歌って、まだ演じられていることが。オギャーと生まれた子が18歳って聞くとビビりますけどね(笑)。でも、40歳過ぎて思うことは、大人と子供の境は本当に曖昧だなと。いつまでも逃げ腰、悪気がなければいいのか? ていう人とか、ウソついたり、ただの年寄りな人もいるし、10代でもちゃんと心が正義を見極めようとしている子(自分が正しい! ではなくて)もいる。この人は信じられる! という大人でいたいと思います。

――通算15枚目となるアルバムとなりますが、今までを振り返ってみての感想や、何か変わった部分などはありますか?

振り返るってみると……
20代:言われるがまま、無我夢中。出された課題をこなし、身につけ、疑問に思う事も、とりあえずやってみる。テニスでいえば、コーチがとにかくポンポン球を投げてくる。ど真ん中も、意地悪なラインギリギリも、オーバーも、とにかく全力で走って打ち返してた感じです。肩が外れるのも気にしないくらいに。
30代:なんとなく自分のやりたい事、やりたくない事、が見えてきました。得意も不得意も。そして不得意から学ぶ事も。やりたくない事は、好き嫌いじゃないんですよね。言うなら熱意。言い訳のない熱意のあるものをより好むようになりました。テニスで言えば、コレはアウトだな、と球筋が見えてきて、アウトの球は全力で走る事もなく、追いかけることもなく、見据えることができるようになってきたかなと思います。
40代:環境の変化にも多少慣れ、それでも巡り会える仕事や歌にいちいち感動。テニスで言えば(この例えもいちいちですが)ながく、心地よくラリーの出来る人間関係のもと、コートに立てている。と言った感じでしょうか。今打つべき球を、打つべき場所へ打ってこそ!コントロールを手に入れた!!気がします。

ざっとこんな感じです。

――最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします!

下は10代から上は50代くらいまで? ですかね。最近私を知った珍しい方、長く応援してくれている、ともに年を重ねてきたありがたい方。とにかく物が売れない時代に、私のアルバムを買ってくれて(前提)ありがとうごいます。もし買う気がないならそれはそれですが(笑)最近「Iravati」を中学の時に買って、いつか屋久島に行くぞと願って、10年越しの思いをとげて屋久島に行ってきた方のハガキをラジオで読みました。その人の中で、10年間私のアルバムが色あせていなかったことを誇りに思いました。同じアルバムに入っている「Thirty」という曲を「やっと30歳になって聴きました」とか。流行や時代と関係なく、その人の「人生」に関わっている曲の生き方(生かされ方)に、林原めぐみが歌う意味みたいなものを痛感しましたね。謙遜とかじゃなくて、「私、歌っていていいんだあ」って凄く、しみじみ、深いところから感じられたんです。うれしいなあって。
「CHOICE」の10年も見守ってくださいね。一人でいい、誰かの何かになりたいんです、私は。
でも、ぶっちゃけ、買う人が一人だと会社が動いていかなくなっちゃうから、そこが難しいんですけどね、うふふ。

タイトル CHOICE
収録曲 01. 集結の園へ~AYANAMI ver.~
02. 集結の園へ (「CR 新世紀エヴァンゲリオン~最後のシ者~」イメージソング)
03. Lucky & Happy (「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」EDテーマ)
04. A Happy life (「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」OPテーマ)
05. 雨の小犬 (新曲)
06. キャリアGirl NOT Woman (新曲)
07. 青写真 (新曲)
08. 砂時計 (「スレイヤーズ EVOLUTION-R」EDテーマ)
09. Plenty of grit (「スレイヤーズREVOLUTION」OPテーマ)
10. Front breaking (「スレイヤーズ EVOLUTION-R」OPテーマ)
11. www.co.jp ~Ballade Version~ (新曲)
12. JUST BEGUN (「スレイヤーズ EVOLUTION-R」最終話ED)
13. Revolution (「スレイヤーズREVOLUTION」EDテーマ)
林原めぐみ
発売日 2010年7月21日 品番 KICS-91548 (初回限定盤)
KICS-1548 (通常盤)
価格 3,500円 (初回限定盤)
3,000円 (通常盤)
発売元 キングレコード
備考 初回限定盤は3面デジパック仕様で封入特典「ラジオ公開録音ダイジェスト映像収録DISC」を用意