映画『最後の忠臣蔵』の完成報告会見が17日、東京・内幸町の帝国ホテルで行われ、主演の役所広司ほか、佐藤浩市、桜庭ななみ、片岡仁左衛門らが出席した。

左から、杉田成道監督、桜庭ななみ、役所広司、佐藤浩市、片岡仁左衛門、ワーナー エンターテイメント ジャパンのウイリアム・アイアトン社長

同作は、赤穂浪士による吉良邸討ち入り事件から16年後、四十七士の中で唯一生き残った男・寺坂吉衛門(佐藤)と、大石内蔵助(片岡)から密命を受けて討ち入り直前に逃亡した男・瀬尾孫左衛門(役所)の生きざまを描く。原作は作家・池宮彰一郎の同名小説で、監督は、ドラマ『北の国から』(フジテレビ系)シリーズを手がけた杉田成道。

時代劇初挑戦となった桜庭。「同世代の人にも見てもらいたいです。日本人の美しさが伝われば」

役所と佐藤は『有頂天ホテル』(2006年)以来の共演。役所は「浩市さんと向かいあってセリフのやりとりをするのは刺激的で楽しかった」と振り返り、佐藤も「今回はがっつりやらせていただけるのが楽しみでしたね」と話した。すると役所は「浩市さんはほとんど競馬の話をしていました(笑)。それに乗っかりましたが、当たらなかったですね」と笑顔を見せながら、撮影合間でのエピソードを明かした。

「2人の武士の生き方を通して日本人のもつストイックな心情を表している」と杉田監督。男たちの物語が展開する中、孫左衛門の人生に大きな影響を与えることになる大石の娘・可音を演じた桜庭は「この中に私が入っていいのかなと思いました」とベテラン陣に囲まれて撮影では緊張したというが、「現場では、皆さんに優しく声をかけてくださったので、リラックスできました」と初々しく語った。杉田監督も「役所さんを前にして力負けしないところがある。そこがかみ合った」と評価していた。

『最後の忠臣蔵』は12月18日より全国公開される。