三洋電機 モバイルエナジーカンパニー 市販統括部 下園浩史氏

三洋電機は6日、"くり返し使うライフスタイル"を提案する充電池「eneloop(エネループ)」の単3形・単4形において、市販ニッケル水素電池では業界No.1の繰り返し使用回数約1,500回を実現した新eneloopを11月14日に発売すると発表した。

価格は、単3形2個入りパックが1,155円。単3形4個入り以上のバックはオープン価格となっており、推定市場価格は4個入りパックが1,500円、8個入りパックが2,500円、12個入りパックが3,700円。単4形2個入りパックは945円。単4形4個入り以上のバックはオープン価格となっており、推定市場価格は4個入りパックが1,300円、8個入りパックが2,300円。従来モデルとの併売は行わず、全面的に新製品へ切り替えられる。なお、単1形・単2形の切り替えは検討中。

新eneloop単3形(上)、同単4形

新eneloopのパッケージ

同製品は2005年11月14日の発売以来、約1,000回使えるという経済性と環境配慮や、充電済みなので買ってすぐに使える使い勝手の良さが高い評価を受けているとのこと。今回のリニューアルでは、負極材料の「超格子合金」の組成を改良や結晶の均質化による耐久性の向上を実現。また、新添加剤とそれをコーティングする際に均一化する生産技術を開発し、超格子合金の表面を保護することにより劣化を抑えたり、高強度・薄型外装缶を採用して電池内部の空間効率を向上して電池構成材のバランス適正化を行って、くり返し使用回数を向上させている。

同時に、より長く使用できることから、1回あたりの使用コストも従来の約4円から2.5円となって経済性が向上することはもちろん、使用済みの電池発生量の削減による環境配慮性も高くなったとのこと。

新eneloopの主な3つの特徴

3つの技術進化によって繰り返し回数を大幅にアップ

充電池は、蓄えたエネルギーが徐々に減っていく「自然放電」という性質を持つが、同製品は「自然放電」を抑制することで充電した状態での販売を可能にしたほか、充電しておけば3年後でもすぐ使えるという利便性も実現。満充電後3年を経過しても、約75%のエネルギーを維持するため、いざという時にも活躍する。

今回からは、「グリーン電力証書制度」を活用し、製造時の電力の一部(製品出荷時の充電)に相当する電力を太陽光発電による「グリーン電力」で賄ってる。これは、太陽電池でエネルギーを生み出し、電池に蓄え、活用するという、同社の目指す「クリーンエナジーループ」の実現へ向けた取り組みで、性能だけではなく"energy(エネルギー)"の"loop(循環)"というコンセプトも進化させたとしている。

独自の自然放電を抑制技術

「クリーンエナジーループ」の実現

同時に、充電器の新ラインナップも用意されており、新eneloopとのセット販売も行われる。今回発表されたのは、以下の7機種。1個で3倍速・2個では倍速充電が可能な急速充電器「NC-TGR01」。軽量&コンパクトで持ち運びに便利な急速充電器「NC-TGR02」。電池残量を3段階でチェックできる急速充電器「NC-TGR03」。スライドカバー付で1~2個倍速充電対応の充電器「NC-TGN01」。充電イルミネーションを3色に切り替え可能なイルミネーション充電器「N-TGC01」。USB端子から充電が行えるUSB充電器「N-MDU01」。太陽エネルギーで充電可能なほかUSB出力端子も持つソーラー充電器セット「N-SC1」、eneloopのほかモバイル機器の緊急充電器「KBC-E1A」。

充電器新ラインナップの1部