婚活未満なあなたに贈る、積極性を身に付けるために必要なこと(5) - 新しい服に袖を通す

ある結婚適齢期の草食男子を主人公に、「積極性を身につけるために必要なこと」を10回にわたってご紹介する本企画。自分の見た目に自信がないと、目立たないように振舞ってしまい消極的になるばかり……。そんな主人公も5回目となる今回では、自分の見た目と向き合います。

監修 : 結婚相談所シャルウィ代表カウンセラー伊藤小百合さん

1974年4月生まれ。アメリカ留学後に英会話講師、ホテルのフロント業を経て、人のお世話をする仕事に就きたいという思いが強くなり、2005年5月に結婚カウンセラーの資格を取得。2008年4月には神奈川県横浜市に結婚相談所「シャルウィ」を開設した。全国に1,000支部以上を持つ日本ブライダル連盟加盟。男性と女性の専任カウンセラーがそれぞれおり、お見合いやパーティー、オリジナルのセミナーなど様々な婚活方法で成婚までをプロデュースしている。ホームページは「結婚相談所シャルウィ」。

【Vol.5 】新しい服に袖を通す

同僚の春子に美容室のカットモデルを強引に頼まれ、ヘアースタイルが変わって以来、鏡に映る自分の全身がアンバランスに見える。流行に興味がないわけじゃないが、ポロシャツにスラックスという安全圏のコーディネートが定番な僕。ヘアースタイルだけが今の時代に合っているからだ。

そんなことをぼんやり考えながら街を歩いていると、同期で営業の夏井にばったり会った。あいつの"俺様"キャラは少々苦手だが、私服も格好よく、スーツ姿も流行を押さえていて、僕から見てもお洒落だ。僕は誘われるがまま、夏井行きつけとやらのセレクトショップへ付き合うことになった。とはいえ、夏井はすっかり試着室にこもりっぱなしで、僕は手持ち無沙汰にシャツを物色。「そちらより、きっとこちらの方がお似合いですよ」と、店員にまで駄目出しをされ(たような気がしながら)、そのシャツを自分にあてて鏡をのぞくと、確かに似合っている気がする……。

■結婚カウンセラーからのアドバイス

消極的な人は「どうせ自分なんて」という自信のなさから、見た目に気を使わない人も多く、服なんて着られれば良いと思っている人もいれば、中にはここ数年、特に服を買っていないという人もいるかもしれません。すでにやっていることかと思いますが、改めて毎日、家を出る前に鏡で自分の全身をチェックしてみましょう。前髪が目にかかっていたり、パンツの丈が合っていなかったり、シャツに汚れがあったりしませんか? 自分の身だしなみを客観的に観察してくださいね。テレビ番組などの企画のように、全身を一気に変身させる必要はありません(消極的な人は周りの驚きぶりに、逆に萎縮してしまうかもしれません)。気になるところを一つずつ修正していけば良いのです。

今時のファッションを着こなすまでいかなくても、たまには雑誌などに載っている街の話題のショップをのぞいてみるというのも、自分に変化をもたらすためにも良いかもしれませんね。一人で入りにくいのなら、友達と一緒に入ってみればいいだけです。初対面の店員とは話しづらいかもしれませんが、第三者にアドバイスをもらえるのは大きな特典です。そのアドバイスが今までの苦手分野を克服してくれる第一歩になることもありますよ。

この流されやすい性格も直さなくてはいけないのだが、ここ2年くらい新しい服を買うきっかけもなかったので、勧められたシャツを購入。早速、翌日に会社へ着ていくと、パート事務の梅田さんに「今日はさわやか君だね～」と笑顔で肩を叩かれた。他の女性社員からはさっぱりだったが、そういえば服装を褒められたなんて入社してから初めてかもしれない。

■結婚カウンセラーからのアドバイス

相手が自分に興味を持ってくれたということで、自分も心を開けるようになるものです。花に例えると、いつまでもつぼみのままでは周りから興味を持たれにくいが、日光や肥料を受けて花が咲けば、人の目にとまり向こうから興味を示してくれます。今回のことに関しては、服装を変えたことで周りの人が興味を持ってくれ、無理に自分から話かけなくても、相手から話かけてくれる場合もあります。「それ似合うね、どこで買ったの?」などと褒められるばかりでなく、「それ似合ってないよ」と言われることもあるでしょう。しかし、そんな時は「どんなのが似合うかな」、「どう着こなせばいいだろう」と会話をつなげてみてください。服装一つでも自分が変わったことによって、自分から進んで会話ができるようになっているはずですよ。