一方でD-0ステッピングはベースクロック200MHzでも普通に起動している。ただし、スコアを見て分かるとおり、性能はそれより下のクロックに劣ってしまっている。そこで各種電圧を設定しなおしたところ、IOHの電圧を1.3Vに上げることでスコアがやや持ち直すことを確認できたが、それでもベースクロック190MHz時が最高のスコアとなる。どうやら今回の構成の場合、これ以上のクロックで動かすためには電圧設定のさらなる見直しや、冷却面の見直しなどが必要と思われる。

D-0ステッピングのCore i7-920を用いたオーバークロックでのPCMark05スコア

ベースクロック190MHz×20倍で3.8GHz駆動時のCPU-Zスクリーンショット。なお、基本的にC-0ステッピングの同クロックと比較してD-0ステッピングはvCoreが低い傾向にある

ベースクロック209MHz×20倍で4.189GHz駆動時のCPU-Zスクリーンショット。OSも起動しベンチマークも完走したが、残念ながらスコアでは3.8GHzを超えられなかった

結局、今回の構成ではC-0、D-0双方とも実クロック3.80GHzが限界という結論に達したが、ベースクロック200MHzでのOS起動やベンチマークの完走を考えると、ポテンシャルとしてはD-0の方が良さそうだ。なお、D-0ステッピングに関しては、OSの起動ならば211MHz、PCMark05の完走であれば209MHzまで確認できた。これを考慮すれば、D-0ステッピングの方がオーバークロックを狙いやすそうではある。