キヤノンは、1510万画素のCMOSセンサー(APS-Cサイズ)を採用し、Kissシリーズとしては初めてフルHD(1920×1080画素)記録にも対応した動画撮影機能を搭載したエントリー向けのデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X3」を4月下旬より発売する。価格はオープンだが、推定市場価格は本体のみが9万円前後、レンズキット(本体+EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS)が10万円前後、ダブルズームキット(レンズキット+EF-S55-250mm F4-5.6 IS)が13万円前後。

EOS Kiss X3

同社はエントリー向け一眼レフカメラとして従来「EOS Kiss X2」と「EOS Kiss F」の2台を用意していたが、今回の「EOS Kiss X3」はKiss X2の後継機にあたる。また、Kiss X2、Kiss Fともに併売される予定。

Kiss X3は、22.3×14.9mm、1510万画素のCMOSセンサーを採用。これは上位モデル「EOS 50D」と同サイズ、同解像度となる。画像処理エンジンは「DIGIC4」。センサーからの信号を14ビットで処理する。また、Kissシリーズとして初めてISO感度拡張機能を搭載し、最高ISO 12800の高感度での撮影を可能とした。連続撮影は、最高で3.4コマ/秒、連続して170枚が撮影できる(JPEG、ファージ/ファイン)。

動画機能は、フルHD(1920×1080画素・20フレーム/秒)、HD(1280×720画素・30フレーム/秒)、標準SDの3種類から選択する。動画撮影中でもシャッターボタンを押せば一時的に動画を中断して静止画の撮影を可能とした。HDMI端子も装備する。

液晶モニターには、92万ピクセルの3.0型クリアビュー液晶を採用した(Kiss X2は23万ピクセルのTFTカラー液晶)。オートフォーカス測距点は9点。中央フレームには高精度F2.8対応水平センサー+F5.6対応水平・垂直センサーを装備する。光学ファインダー倍率は0.87倍、視野角24.5°とした。

ライブビューのオートフォーカスは、「クイックモード(位相差AF)」「ライブモード(コントラストAF)」「顔優先ライブモード」の3種類が用意される。操作の面では、シャッター速度や絞り値、ISO感度など、主要な撮影項目をモニターの1画面に表示し、簡単に変更できる「クイック設定画面」を採用。また、ユーザー自身の意思を簡単に反映できる「クリエイティブ全自動」をモードダイヤルに装備した。

EOS Kiss X3 + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS

さらにEF-S55-250mm F4-5.6 ISを加えたダブルズームキット

正面。レンズを外した状態

背面。モニターには各種撮影情報が表示される

同時発売のスピードライト「270EX」。1万6000円

Kiss X3にスピードライト「270EX」を装着した状態