人気推理作家の綾辻行人と有栖川有栖が原作を手がける賞金付き本格ミステリードラマ"安楽椅子探偵"シリーズの第7弾『綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状7 安楽椅子探偵と忘却の岬』(ABCテレビほか)が10月3日(金)24:24~、10日(金)25:59~の2週に渡って放送される。オンエア翌日よりオープンする番組公式サイトでの本編公開で、放送エリア外からの挑戦も可能になった同作の見どころを、原作者の2人が語った。

"事件"を演じる伊武雅刀、津田寛治、前田愛らキャスト陣

1999年にスタートした同シリーズは、過去6作品が放送され、ミステリーファンに大反響を巻き起こした話題作。1週目の「出題編」で事件とその経緯を提示して視聴者からの推理を募り、2週目の「解答編」で事件の謎を解明する、視聴者参加型のミステリードラマだ。真犯人とトリックを見破り、なおかつその結論に至った理由を見事に説明する"エレガント"な解答をした視聴者1名に賞金50万円が贈られるが、これを厳しく審査をするのが"日本ミステリー界の巨匠"である綾辻と有栖川だけに、賞金獲得は至難の業。「出題編」に隠されたヒントを見つけようと、録画したビデオを繰り返し見るうちにテープが擦り切れてしまったり、応募締め切りまでの数日間、一睡もできなかった視聴者もいるという。

事件を解明する謎の人物・安楽椅子探偵

過去には"横溝正史の世界"、"テレビ業界モノ"などさまざまな趣向を凝らした事件が展開された同シリーズ。前作から2年半ぶりとなる最新作『安楽椅子探偵と忘却の岬』は"記憶喪失を絡めたロマンティック・ミステリー"だという。綾辻は「今回は『土曜ワイド劇場』じゃないけども、サスペンスタッチはどうだろうと。前作が飛び道具的なトリックだったので、今回はオーソドックスなミステリーにしようという意識は最初からありました」と前作とは違うテイストの作品になることを明かし、有栖川は「今回(の制作)も楽ではなかった。昨年末から今年の正月にかけて苦しみました」と制作の苦労を語った。

有栖川(左)と綾辻は本編にも登場して視聴者に挑戦!

当代きっての人気ミステリー作家がタッグを組み、渾身の"仕掛け"を散りばめて作り上げた今作。気になるのはその推理の難易度だが、綾辻によれば「簡単ですよ。オーソドックスだし、番組を見慣れてる方にとっては普通レベル」、一方、有栖川は「出来上がったドラマの映像をチェックしたとき、自分で考えた伏線を見逃してしまった。すごくハードで難しい」と。真っ二つ別れた両者の見解から、すでに"謎"が深まる? シリーズ最新作の楽しみ方について、綾辻は「こちらも一所懸命、作り込んでいるので、真剣に考えてくださってもおもしろいと思うし、しゃかりきにならずに見て、騙されたっていうのもおもしろい」、有栖川は「ミステリーっておもしろいなと楽しんでもらえたら、それが一番」と話していた。

なお、関西地域(ABCテレビ)以外の地域での放送日時および、放送の24時間後からスタートするインターネットでの本編公開の詳細は番組公式サイトで発表する。