Sun Microsystemsは2日、マルチプラットフォーム対応の仮想化ソフト「Sun xVM VirtualBox 1.6」をリリースした。対応プラットフォームはIntel x86およびAMD64、各種Linux OSやWindows、Mac OS XとOpenSolaris (いずれもIntelプラットフォームのみ) に対応したバイナリパッケージが無償提供される。VirtualBoxプロジェクトのWebサイトでは、GPLv2準拠のソースコードも公開中。

メジャーアップデートとなる今回のリリースでは、約2,000カ所について機能が向上。ホストOS側との区別なしにゲストOSのウインドウを管理できる「シームレスモード」が改良され、ゲストOSとしてLinuxとSolarisを使用するときも同モードが利用可能となった。新たにシリアルATAデバイスをサポート、仮想マシンごとに最大32基のハードディスクを利用できる。4GB以上のメモリを使用可能にする技術「PAE (Physical Address Extension)」の実験的なサポートも追加。遠隔管理用のWebサービスAPIも提供される。また、今回のバージョンからMac OS X / OpenSolarisが正式版リリースに加えられた。

Sunは2007年、「Sun xVM Server」および「Sun xVM Ops Center」で仮想化ソフト市場へ参入。この2製品はデータセンターなど大規模環境向けであることから、2008年2月にVirtualBoxを擁する独InnoTekを買収、サーバからクライアントまでサポートする体制の構築を進めてきた。