サントリー美術館は26日から、毎日新聞社との共催で「ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて」を開催する。同展では、ロートレックの油彩画や素描、ポスター、19世紀の大衆文化に関連する資料など250点を紹介していく。期間は3月9日まで。

ロートレック トゥ-ルーズ=ロートレック美術館、アルビ

ロートレックの生き抜いた時代は、19世紀末のパリ大衆文化が花開いたころ。ロートレックは、ダンスホールやキャバレー、カフェ、娼館などに積極的に通いつめ、踊り子や歌手、娼婦などのありのままの姿を、すぐれた観察眼と類まれなデッサン力で描きあげていった。斬新なロートレック作品は、ピカソなど当時の画家に大きな影響を与えたと言われている。

同展では、ロートレック作品の魅力を余すところなく展示していく。見どころは、オルセー美術館所蔵のコレクション。今回は、7点の油彩画と16点の素描を出品しているがなかでも、「女道化師シャ=ユ=カオ」や「黒いボアの女」は、日本初公開となっており要注目だ。

また、挿絵画家・ポスター作家としても活躍したロートレックの、雑誌挿絵や版画なども鑑賞することができる。また同時に、ロートレックが大きな影響を受けたと言われる浮世絵版画なども展示する。

《黒いボアの女》 1892年 オルセー美術館 (c) Photo RMN/Hervé Lewandowski

入館料は一般が1,300円、大・高校生が1,000円、中学生以下が無料となる。開催時間は水曜日から土曜日までが10時~20時、日・月曜日と祝日は10時~18時まで。休館日は、毎週火曜日となる。

《女道化師シャ・ユ・カオ》 1895年 オルセー美術館 (c) Photo RMN/Hervé Lewandowski

《赤毛の女(身づくろい)》 1889年 オルセー美術館 (c) Photo RMN/Hervé Lewandowski