人の記憶のような色がいい

GR2の色についてはメニュー画面の「画質」から、鮮やかな色味の「硬調」、標準的な色味の「普通」、コントラストの低い「軟調」と「白黒」から選ぶことができる。GR2では新たに、「白黒(TE)」が追加されている。これは個性的なモノクローム作品を撮影できるように、セピア・赤・緑・青・紫から色調を選択するというもの。色の濃さやコントラスト、シャープネスを調整して自分好みの色を作れる機能も引き続き備えている。

GR2の「普通」の画像を初代GRに比べてみると、落ち着いた現実に忠実な色になった印象を受けた。初代GRは、忠実な色再現をしたというが、他メーカーのコンパクト機に近い派手さがあった。GR2の絵は初代GRより、むしろGX100に近い絵作りだ。

私はリコーのマゼンダが混じったような青空がとても好きで、憂いのある印象を受ける。また、コントラストの強い空や逆光時に、「GRらしい」偶然撮れてしまったような絵も好きだ。「偶然」というと語弊があるが、一期一会の写真という意味だ。GR2の色は、その一つひとつの出来事を、思い出したような色なのだと思う。

うまく言葉では表せないのだが、その場の光と空気を全て写しとって、撮った自分が何度も見たくなり、また人に見せたくなるような写真が撮れてしまうときがある。また、演出的の要素が強めるために極端な露出補正をしても、きちんと1枚の絵を作ってくれる。撮影者の意図、またそれ以上のものが撮れてしまうのがGRの特長であり魅力なのだと思った。

「画質」の設定を変更して撮影
3648×2736(4:3) / Fine(JPEG) / 5.9mm(28mm相当) / 絞り優先AE(F3.5、1/60秒) / ISO400 / WB:オート/

「ホワイトバランス」の設定を変更して撮影した
3648×2736(4:3) / Fine(JPEG) / 5.9mm(28mm相当) / 絞り優先AE(F9、1/60秒) / ISO100 / 画質:標準

ノイズは初代から進化したが、他メーカーと比べるともう一歩

初代GRは「ノイズを減らして欲しい」というユーザーからの要望が多かったという。確かに初代GRでは、ISO200ぐらいからノイズが出はじめていたので、画質にこだわるのならば、ISO64かISO100で撮るしかなかった。しかし、GR DIGITALのコンセプトである"Candid Photo(スナップ写真)"を撮るには、どうしても手持ち撮影が多くなる。「せめてISO400程度までは常用感度として使えるレベルにしてほしい」と、多くのユーザーが思ったに違いない。そこで今回のGR2は、発表時でも初代GRのISO100同等の画質をISO400で実現したという。

GR2の低ノイズ性は、確かに初代GRからは進化した。夕景や日陰など、光量が少ない場所でISO400の撮影でも許容範囲内のノイズで頑張っていると思う。画質が若干落ちるものの、カラーノイズは初代に比べると、かなり少ない。

しかし低ノイズで定評のある富士フイルムやキヤノンに比べると、もう少し頑張って欲しいという感じを受ける。今回、偶然にGR2を使っている時期に友人の結婚式に呼ばれたので、ちょっと撮影してみた。教会や披露宴会場の照明で手持ち撮影をするとどうしてもISO400~800まで上げざるをえなかったのだが、帰って画像を見ると屋外の印象とは違ってISO400でもノイズが多いと感じた。光源や室内と屋外の違いでかなり差があり、画質を気にする場合にISO400以上を使うのは覚悟が必要かもしれない。

ノイズをチェックするため、ISO感度を変更して撮影。以下は図示した部分をトリミングしたもの
3648×2736(4:3) / Fine(JPEG) / 5.9mm(28mm相当) / 絞り優先AE(F2.4) / WB:オート / 画像設定:標準

M@ISO 80

ISO 100

M@ISO 200

ISO 400

ISO 800

ISO 1600

屋外でISO400で撮影
3648×2736(4:3) / Fine(JPEG) / 5.9mm(28mm相当) / 絞り優先AE(F3.5、1/30秒) / ISO400 / WB:オート / 画像設定:標準
オリジナル画像はこちら

室内でISO400で撮影
3648×2736(4:3) / Fine(JPEG) / 5.9mm(28mm相当) / 絞り優先AE(F3.5、1/189秒) / ISO400 / WB:オート / 画像設定:標準
オリジナル画像はこちら